ぐ戒

傘自慢が始まったので次はおれの番だぞとお気に入りのでかい傘を準備していたら突然撮影はここまでになりまーすと言われてしまっておれの傘が自慢できなくなってしまったので酷くがっかりする夢を見た。最近傘なんか使ってないのに。起き抜けには、顔面の相似割合をどんどん減らすのさと紹介したらそれって怠惰じゃないんですかと言われたけど実際六割画像を見せても誰だか完全に分かる状態だったのでじゃあ次は一割で出力してみようという話になるという夢を見た。
なんかインターネットでまた印税の話してたので、新人賞の句集を出版するときに「印税なし」を明言している文學の森の話を思い出してしまった。前も書いたかもしれないけど、句集って自費出版だしそれをタダで出してやるんだから印税はゼロでいいよなみたいな態度が気に食わないし、それを新人賞でやるというのもムカつく、こんな態度で俳句という文芸が成長するとは思えない。俳句は世界で最も短い詩であり、日本が世界に誇るべき文芸なのかもしれないが、実際には俳人になっても儲からず、夢もないってわけだ。とにかく新人賞の『特典』で「(本来は自費出版で出すような)句集を印税ゼロで出してやる」みたいなことをやってると、俳句という文芸は人生の余興であり本筋の芸術ではない、という態度に見えて、こういう組織の俳句に対しての熱情ってもう枯れているんだなと感じてしまう。魅力がないんだよな、野球と比べるのも野暮かもしれないが、野球だって俳句だって、まあ金欲しさにやる奴はあんまりいないだろう。でも野球はある程度まで成功すれば、野球だけで生活できるだけの金が手に入って、ほかのことを考えずに野球に打ち込むことができる、まあほかのスポーツにもそういうものが複数あるでしょう。俳句にはそれがない。ない上にない。でもどういう才能に恵まれるかどうか以前に、どういうものに興味を持つかって完全に運じゃないですか。そうなると野球に興味を持った人間は野球だけをできる未来がある、俳句に興味を持った人間には俳句だけをできる未来がないわけ、そういうのって暗いんだよなあ。そしてそれを裏付けるように、新人賞の句集は印税なしですとかやられると、本当につらくなってしまうね。やっぱり俳句に夢ないんじゃんというか。まあおれがやってるのは、そういうのも全部含めて、川柳ですけどね。
さて、出かけたんだけど、とりあえず帰ってきたら台風並みの突風により植木鉢二個が割れていた、悲しい。その割れた植木鉢の中の植物のうち一個は弱っていたので、じゃあこれは捨てるかとか言ってたら、急に家族が割り込んできてまだ枯れてないから捨てるなとか言って子供みたいに大騒ぎし始めたのでケンカになった、あいつマジで最悪だな。おれが金を出して買ってきた植木鉢におれが金を出して買ってきて植えた植物を植えて、完全におれの所有物であるその植物の処分をしようってなったらなんで家族が割り込んできてまだ生きてるとか言って子供みたいに大声出して暴れるのかよく分からない、マジでキモい。家族が植物のことでいちいち騒ぎ立てるから気を遣って除草剤も買ってないのに(そして家族は草むしりもしないのでおれが手で草むしりしているのに)、完全におれの所有物である植物の処分に対してまで騒ぎ立てるとは思わなかった。さすがにイカれた主張なので家族全員がおれの味方についたけどさあ。おれは植物に対しての愛はあるけど犬猫じゃないんだし雑草よろしく最悪は飽きたら捨てられる存在としての付き合い方を望んでいるので、家族みたいに世界中の植物はわたしが守るみたいな異常な人間のことをしっかり見下している。そもそも観葉植物は既に自然から切り離されたモノなんだから自然を守ることとは関係ねえよ。このケンカにより、コーヒー作る時間が完全になくなってしまったので、仕方なくインスタントコーヒーをいれて飲んだ。
この日はすごくいいことがあったんで先に悪いことを書いておきました。そうそう、まず出かけてやったことだけど、植木鉢がふたつ壊れたので、とりあえずダイソーに行って7号プラ鉢と鉢スタンド、適当な土を買ったんだった、ちょっとアラビア数字で失礼しましたね。いくらプラ鉢でも7号あって鉢スタンドで強化しておけば突風でも倒れないと思う、が、これは後日談だが、しっかり吹き飛ばされました。それでさらに時間を巻き戻して、街に出かけた話。新竪には何もなかったんだけど、古本市で自由律俳句作品史という本を買った。なんと三千円の古書で、値段が値段だったので前回も悩んで買わなかったもので、今日も悩んでいたんだけど、内容が良すぎるので意を決して買ったってわけだ、現時点では今年最高の本。トランプの本は二番目だね。前回悩んだのも値段のせいで、前回は一応帰ってからアマゾンや日本の古本屋(サイト名)で検索したけど、まるで在庫がなかったし、今回の古本市で買わなければいつ買えるか分からないので買った、まさしく古本市の買い方だね。値段的に得したって感じは全然ないが(みなさんの支援のおかげで芸術の助けになるものが買えています!)、今までこんなすごい本があることも知らなかったし、実際に入手できてるので、これはかなりいい出来事だった。で、古本市は普通の書店の中で開催されているので、レジをしてくれるのも普通の書店の店員なんだけど、この本を会計してもらうときにその店員がなんか箱から本が出にくくて若干爪を立てて引っ張るみたいなことをして、しかも指が滑ってガリッてやってたので、おっ、おいっ、三千円のレアな本だぞとかなり焦った。おれにとっての三千円はお前にとっての三千万円だぞ!! と思ったね。今アマゾンで配られてる自由律俳句とか、ツイッターでフザケで自由律俳句とか言われてるものとか、まあそういうのも自由律俳句でいいんだけど、これに収められているのはちょっと奇妙な日常だったり耽美的だったり虚無的だったりするものが多かったので良かった。プロレタリア俳句が破滅的に自由律になった上に極度にスローガン化したしたのと一緒で、現代の自由律俳句のひとつの流れは極度にキャッチコピー化しつつあると思っている。それはそれで自由律俳句でいいんだけど、伝えることがまっすぐ過ぎておれの好みではない(プロ俳句は破滅的なところがよい)。原爆俳句とかも暗い部分は好きなんだけど、なんか「作品を通して戦争の悲惨さを感じ取りなさいそれ以外は許さん」という社会的な圧が強すぎるので触れたくない、なんだこれムチャクチャだなって笑っちゃダメでしょああいうの。
それではまんがタイムきららMAXの感想を書きます。『ギャルとネクラの吸血関係』、友達できたから眷属になる意味なくね?と気付いてしまうギャル。眷属じゃなくても吸血はさせるっていうのは関係性の維持っぽくてかわいいね。契約解除の方法を探るうちにお姉ちゃん登場、解除にキスが必要と嘘をつかれてドギマギ。『ぼっち・ざ・ろっく!』、前回の続きでメンバーの自宅にお邪魔する主人公、低俗な時間稼ぎ!! 一般宅にさすまたやトラバサミがあってウケる。母はメンタルが暴走し、主人公は意思疎通に問題があるという過酷な状況の中、悪人扱いされまくりなのも笑った。ライブ来てという話に。『SAN値直葬!闇バイト』、事故物件で引っ越しパーティーという怖い話だが、引っ越したのが主人公なのでどうとでもなりそうな雰囲気。心理的瑕疵をずっとお菓子と勘違いしている。開かずの間を開けたくてたまらないのも面白いが、鏡に映った悪霊をAIよろしくプロンプトで操る流れ爆笑した、強過ぎる。サブキャラも主人公のことを銭ゲバアタッカー呼ばわりしてて面白い。最終的に菓子ではなく下肢がババーン。『ハコイリクリエイト』、知り合いがやってきたがなれなれしくするなと当然のお叱り。そのひとからパッケージデザインを任される、味はいいので若者にリーチさせたいのだが、おばあちゃんの家にありそうっていう悪口は良かった。正論とセイロンティーが好き……!? 『てくてくっ!秘密リサーチ』、相手役を猿島へ誘ったら、なぜかライバルの外人まで来た。相変わらず出てくる情報に丁寧な調査があって良い。幽霊ビビらせに二連発ひっかかるのかわいいね。島が軍事的に変遷していく様を描写する一方、外人の父親が海軍軍人だということで、若干違和感が解ける。ちゃんと水着も使ってる! 『性別不明な殺し屋さんがカワイすぎる。』、大晦日なので初詣でに行く。破魔矢も射的も武器に見えてそわそわする相手役かわいい、かわいいけど怖い。武器みたいな食べ物を喜んで食っててやっぱりかわいい。チャランポランな奴を労働できない人間と見ているのも良かった。絵馬に書くことがない、悲しい大人だね……。『コンビニ夜勤のあくまちゃん』、こっちも大晦日、夏なのに……。誰も来ないからサボってていいと言われて信じなかったのだが、本当だったし仕事すらない。一応助かる客もいるが荷物も少ない、成分表を見ててもどうしようもなくて最終的にドッペル作って対話してて笑った。魔界に帰ってこい? 『メイドさんハジメテの友達』、ボウリングもゲームか、かなりでかいゲームだ。どこにもメイド服で来るひとかなりハートが強いと思うんだよな。もはや密着レクチャーを受け入れている主人公の意志の弱さよ……。最後、本当の孤独について説教があって怖かった。『さうのあっ!』、ととのうってなんだよ、と思う主人公。実際観察しても分からず、ととのったと突如言われて困惑してて面白い。フィンランドではサウナの奥に野生の熊が出る! 面白みのない絵ヅラとか言ってたら、相手役が酩酊状態っぽくととのってしまった。『ばーがー・ふぉー・ゆー!』、そっか、バイトだから給料が出るんだ、という驚き。十九万円にびびって妹無視しててウケる、自然だ。ところでバイト仲間が兄へのプレゼントを選ぶのにお出かけする、下着だけつけてればいいという根性。予算が少ないのでいい靴下を妄想……してたら、その大量セットを買ってて面白かった。『ぬるめた』、ひとの雑談を盗み聞きする悪い奴ら。あのときのひとってあなただったの、みたいな流れから、その頃ってなんでゲーセンに行ったんだと記憶を辿ってドタバタ。地味プリかわいいのだが本人たちは悶絶しててなおかわいかった。最後まで伏せといたのか。『ラスボスは逃げ出した▽』、ぼっち勇者、友達もパーティーも作れない。そして魔王にババ抜きのため呼び寄せられるという魔力の無駄遣い。門番すらゆるい魔王城、いずれ攻略できるのか? 皿洗いを逃げたい魔王がババ抜きして負けて皿洗いして、しかも勇者に押し付けようとしてて笑った、ムーブがザコ過ぎる。最後のって堕天使のフォルム? 『ご注文はうさぎですか?』、ノリが悪い主人公グループのおかげで逆になごむという展開、そのあと生徒会長から暴言が飛び出すのも抜群に良かった。叫び声が「ぼたもちぃっ」なのもすごいな。部屋に入るのためらうシーンでできるだけキャラを全員出そうとするのうまいな。主人公の豪快な腹鳴り! 『私の神を信仰してくれ』、また神様のところに来たいわゆる絵師。100の質問古い! なつい! 実は農耕神だった、という話が神社の碑に全部書いてあるという話、うちの近所の神社もそうだ。徹夜で絵を書いて戻ってきて、睡眠って必要なくて……っていう主人公面白いな、ゲラゲラ笑った。設定資料大好き~。『私、異世界で奴隷にされちゃいました(以下略)』、潜入したエルフ側の爆乳、その乳房のせいで潜入できてなくてウケる。悪に染まった友達が人間側の女王を詰問してるのを盗み聞きすることになるが、女王がエルフのブロマイドで日に三度ピーをとか言ってて爆笑した、すごい世界だ。主人公の性欲で戦争回避!? なんで!? 『マグロちゃんは食べられたい❤️』、お食事処を手伝う、人手、ヒトデ、人間でもない連想へ……。死体のミンチとか激ヤバな発言をしつつ、カツオのたたきを見てわたしも叩かれたいとかエロいことを言っているのが良かった。メニュー考案など建設的なシーンもありつつ、「マグロ」が食われようとしているという現状のため、最後は絶対不穏になる。『わからせろ!ナマイキツネ様』、叡山電車、青もみじ、コラボの話か? こんなにも風流なのに愛の強過ぎるイタい妹が出てきて欲望全開。巫女のラーメン食べ歩き欲求を無視して瞬間移動するの割とひどいけどまた瞬間移動したら良くない? 妹がバニーにされて屈辱というシーン。『ドキドキ☆かみちゃま1年生』、ケンカは仲が良いから? と言いつつヤムチャみたいな死を迎えるキャラがいる。回想シーンでもこけしを作ってくるなという暴力的なボケがあって良い。別の奴とケンカしてパシリになった結果推しになるという、性癖が歪んでいる結末。『めぇめぇ迷~る』、手紙食われたっての、夢じゃないのかどうなのか、最初のシーンでは分からなかった。目がヤギのキャラたち、手紙を届けるのが仕事。力持ちと呼ばれてそれはイヤと言うの、乙女だね~。取り戻した流れで手紙勝手に見てて笑った、ダメだろ。『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』、頼みにしていた休憩場所の道の駅はゾンビだらけ、白魔導士は十時間寝る、自転車の充電は切れたという危機的状況、こんな中でも白魔導士の母親の回復魔法も浴びたいと考えてる主人公のメンタルすごい。でも熊も怖いよね、分かる~。『エイティエイトを2でわって』、学生寮に無茶な要求二連発笑った、ちょっとした施設でも無理だろ。筋肉ムキムキ集団の妄想も良かった、ピアノ壊しそう。手がでかい小さいの話から、ポップスを弾きたいという流れに。異様にノリのいい何か、という理解が雑で良い。『リリカお嬢様に振り回される!』、魔法少女にハマるお嬢様、ポニテにしてほしいほどハマっちゃう。悪役の方に似てるって言われてるの笑った、おにぎりを置いてリモコン食うのも面白かったね。最後に家政婦もハマるってのも王道の笑いだ。『瑠東さんには敵いません!』、コラボカフェに行くオタクと非オタク、主人公も別のコラボカフェに行ってる? いわゆるヌン活があるカフェと勘違いしてる非オタクが、恥ずかしいメニューを読み上げてて笑った。コースターだがコースターではない、確かになぞなぞだね。表札というのは言い得て妙。『ななどなどなど はるやすみっ!』、嘘発見器を搭載したという嘘のせいで主人公がまばたきをしない方の詰め寄り方をされてて笑った。次号から連載再開、うれしいけどしていいのか、産休にしては短期間だな。エイプリルフールネタもちゃんと春休みの範囲だしすごい。以上です。