ぐ戒

午前十時半の起き抜けには、十二階と大広間三階それに展望テラス三階で合計十八階建てのデパートがあって学生とかはどうもその展望テラスで自習するらしく階段で上る物好きなんかもいる中おれたちは当初の目的であるリサイクルショップへ向かったんだけど一部区画の棚が空っぽだったので連れの男が商品の補充まだですかと大声で呼びかけ始めたし店員のババアに今しますんでねと諭すように言われている様子が身内として猛烈に恥ずかしいので他人のフリして並んでいる商品を見ていたら安いコーヒーデキャンタがあったし欲しいなと手に取ったが背後にいたイケメンが欲しそうな顔をしていたので譲ることにして棚の下の方を見てみたら青くひしゃげたポットがあったしその近辺には色合いが似ている脚付きの平たいポットもありどちらも二百円だったし平たい方はプレス式フィルターも付いていたのでさらにその奥にはサイズが大きいのに安いガラスポットもあったんだけどこれは注ぎ口がポットの底より下にあったしそれに中に液体がなみなみと入っていてラベルを見てみると香酢と書かれていたのでこれはポットとしては使えないなと諦めていたところ別の連れがパンの買い物を終えるらしく会計を急かされたのでおれもさっきのひしゃげたポットのところに戻ったら売れた形跡がないのに見つからなかったし脚付きポットだけを掴んで今日の収穫はこれだけかと残念がっていたらさっきは見ていなかったおもちゃのコーナーにルービックキューブがあってしかも十階以上のものや千切りみたいなタイプすらあったので全部抱えてレジに向かったら間違えて変なバンドの謎のライブDVDが紛れ込んでいたし危ないと思って戻して再びレジに行ったら今度はランボーのDVDが入っていたのでどういうことだよと思いながらそれも棚に戻しに行く夢を見た。これは楽しい買い物の夢だったので、中途半端な時間に目が覚めてメモしたというハードな環境であった割には良く覚えている。正午過ぎの起き抜けには、段ボールに入った荷物を乗せた台車にまたがって移動する低学年の男子がいたがおれたちは段ボール箱を直接持って行かねばならずしかも列を乱すことは禁止されており常に監視されていて渋滞する行列の中ようやく給食を受け取りに来たんだけど段ボール箱を持って来ただけで優等生扱いであり特別に職員室に連れて行かれたし段ボール箱を持って来たのは結局六人だけだったらしく先生たちはそれを開けては個人情報を収集していておれとは違う委員長クラスの優等生が別の宗教に入っているとか聞こえてきたのでここが宗教施設であると分かったし別の宗教に入っていても問題ないだろうと言っている先生の話し相手の先生もまた生徒そのものを採点するという罪悪感に苦しんでいてノイローゼ気味だったので同僚が心配しているその隙を狙って腹痛であるフリをして職員室を出て静かにドアを閉めたあと逃げ出すつもりで全力疾走したら運悪く一年生の列の先頭にぶつかったけど力では勝てるので押しのけて上の階へ進んでいたら一年生の引率のババア先生にバレてどうしたのそこは行っちゃダメよと言われたが応援を呼ばずに対応してるみたいだったのでここからは体力勝負だと全速力で駆け抜けてついに一番上の階まで来たらそこは地上一階であり練習するバレリーナをガラス越しに観光客が見るような場所だったのでバレリーナを押しのけてそこの自動ドアを三枚抜けて観光客の黒人の前に躍り出ることに成功したのだがバレリーナの指には128という数字が刻まれていたという夢を見た。最後がアラビア数字なのはミスではなく、表記上の問題です、見た目が本当にアラビア数字だった。宗教施設、地下にあったんだと思ったことも覚えているけど、基本的に逃亡の夢なのでさっきの夢とは打って変わって悪夢だな。
夢は起きてからまず携帯にバババとメモって、そのあとツイッターに清書して、そして最後にこの日記でまとめるという形なんだが、寝起きであることは必然なので気を付けていたにもかかわらずミスタイプを連発していたので、あとで見返して気付いた時に若干イライラしてしまった。イライラというか不快感かな。ともかくそれを引きずったまま、まずネットでまんが雑誌の予約を完了する。その間にも雨はしとしと降り続いているってワケだ。おい、もういいぞ、もういいからな、分かってるよな、当初は雨なんか降らない予報だったんだ、分かってるよな。嫌がらせはやめろ。雨雲のかたまりが北に抜けても北陸周辺には雨雲が残り続けるっていうの、嫌がらせじゃなかったらなんなんだよ。とりあえず気持ちを抑制するために東南アジアニュースを読む。なんか介護施設に捨てられた飛行機を導入するという謎の記事があった。読んでみると、一度は飛行機に乗ってみたい老人たちの欲求を叶えるためらしい。なんか素晴らしいことを言っている気がするが、いまいちピンとこないんだよな、「人生で一度は飛行機に」みたいな欲求って本当にあるのか? 記事には「当初はレンタカーの車体に翼を付け、段ボールで楕円形の窓枠を作り、航空会社の客室乗務員に来所してもらい機上のようなやり取りをしてもらおうと考えた。しかし、これでは本当に飛行機の乗ったような感覚には程遠く、他の案を検討していたところに放置機体の情報を得た。」というウソのような本当の記述があったが、仮にマジモンの飛行機になったところで、それで乗った気分を味わえるものだろうか、そして味わえたとしてその欲求自体はマジなのか。本当に謎だな。人生に飛行機関係なかったらあんまり乗りたい気持ちにならないんじゃないかと考えているんだが。
とにかく気持ちは収まってきたが霧雨は止まない。止まないが今日は雑誌を受け取る用事があるし出かけるしか選択肢がないため、ギリギリまで粘ったあと出かけた。結果、本屋で雑誌を受け取っても霧雨、ブックオフへ行き心理学の簡単な本を一冊買っても霧雨、ずっと霧雨。天気は死ね。今度は雨に当たったのでさっきよりもかなり強くイライラしてしまったが、なんとか気分を鎮めてコーヒーや焼酎にパンを合わせる休日シフトに突入した。そこからはずっとflickrで画像を検索していたのでイライラを感じることもなかったですね。あとなんかチラッとだけ「子供に優しく」みたいな記事が目に入ったけど、そういう奴らって大人に優しくないよね。子供達に優しくて大人達に優しくない社会だと、その子供達が大人になったときに死んでしまったりするので良くない、大人にも子供と同じレベルで優しくしろ。
夕飯前に物置部屋の机をガサゴソしてたら、容量の話なのでアラビア数字で書くが、10年前にサムスンの1TBのHDDを5000円で買ったときの領収書が出てきた。別に10年前から思ったほど進化してねーな、いやしてるけど、十年あったら白黒がカラーになったり新幹線が初めて完成したりするわけじゃん。そんな度肝を抜かれるような進化がない。何より今のSSDが10年前のHDDの容量にも勝ってないというのがみじめだ。あと録音中に失敗に気付かなかったのもみじめだ。鬼のような低音が出て音が細切れになっていたという凡ミスだが、これはこれでいいのでいい、ということにしておいた。実際問題ノイズなので、どちらでも問題がない感じにはできる。ただ、元が悪いかミキサーが悪いか、それだけ確認するために再び音楽ソフトを起動するなどしていた。その結果ミキサーのせいだったと判明、次はこれがポリフォニックのせいなのか混ぜてるせいなのか調べた。見立て通りそちらもポリフォニックのせいと分かる。この結果に非常に満足したため、そこからはヤングガンガンを読んだ。感想はいつもの通りないのですが、裏が実写のクリアファイルとか最悪だな。あと宣伝に『コミックスに「海苔」はありません』みたいなこと書いてあったけど、出版社側がそれを露骨に売りにするじゃねーよスクエニ、お前が海苔貼っといてありませんもクソもあるか。