ぐ戒

kkshow2008-05-19

  • Clive Bell & Sylvia Hallet "The Geographers"
  • Milo Fine "Ikebana" (2CD)

両方とも前衛ジャズレーベルEmanemによるリリースだが本作はその中でも特に実験的な内容でなかなかジャズとは言いにくい作品。本来は普通のジャズもやるのかも知れない二人が、片方はケーナやパイ・ソー(?)、尺八など主にフエ中心に、もうひとりはバイオリンやヴィオラ、電子音や声などを担当している。写真では自転車のスポークに弦を突っ込んで演奏していた。以上のような構造から生み出される音楽はフリージャズにぎりぎり引っかかったようなオーガニックドローンで、時折点描的になり音を失いつつも基本的には引き延ばしたような演奏で即興のような不安定な展開を続ける面白い作品。無理矢理ジャズと捕らえなければまったくジャズでない無茶苦茶っぷりがかっこいい。
Emanemの中で好きなのは一つは土砂災害のようなジャズ、これは滅多にない。もう一つは音楽の構成がほぼ聴取する側にゆだねられた変形した物音ジャズで、これはそのようなという以外にない作品。Milo Fineとだけ書いてあるが実際は大所帯。内容は左右のチャンネル一杯にほとんど演奏家の放し飼い状態、それこそラッパや太鼓を内蔵に詰めた動物がうろうろしているだけのような一回聞いただけではどうしようもないぐらいのまとまりのなさと音の密度が完全に酩酊しているとしか思えないレベルで響き渡っている。一貫しているのが2枚目で、May Radicalsというサブタイトルが全編に冠されている。1枚目はそのひと月前の作品かApril Radicalsという30分オーバーの大作1曲と、クラリネットに焦点を絞ったものや割と構成している人数の少ない作品が並んでいる。とにもかくにも不定形、演奏を諦めた楽器の井戸端会議。

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朝からイライラしている訳でもないのに何か落ち着かない気分の悪さを感じると思ったら風がなくて湿度が高くて全体的にぬるい。おかげでバイト先じゃビールがばんばん売れたので結果としてはいいんだけどやる気が一切出て来ないのでバイト先ではほとんどビール売る機械と化していてそれもまた一興、あまりにみんながビールを買って行くのでおれもこれはビールが飲みたいんじゃないのかなーと期待に胸膨らませつつ帰宅時に缶チューハイ買うポイズン。
上で書いたCDという名の、蟹の入った段ボールで囲まれるようにして隠された牛肉を開封するが布テープが今日は予想以上に反抗的態度を取る。うまくはがれないどころか指先にくっついたり腕を振った力で外そうと思ったらそのまま放物線を描いてカーペットに叩き付けられてまたうまいことべったりとくっついたりしたのでカンフー映画みたいに両手で引き裂いたという事実をカンフー映画なんてほとんど見たことないクロカワが予想と空想を織り交ぜてしたためている。
午前中はぬるいのでぼーっとしながら読み込みと開封と読み込みを続けていたのでまるっきり記憶にないが本日はすごいことにこの後もまったく記憶にない状態、政治家的に言えば使途不明金の100万円でキャバクラのお嬢さんと薬用ホテルデビューしたあとの記憶にございませんぐらい記憶にないので必死にログを参照していたらそれだけでもう疲れてしまった。
そういえばインターネット上のことだけどサザンオールスターズが解散ということで東京スポーツは信用できねえな嘘ばっかりなどとあっちこっちで言ってた奴らが正式発表を受けてどういう風に振る舞っているか、そういうイザコザみたいな触感がとてもとてもハナタが好きだからー(イントネーション落としつつ)何書いてたっけ。そうそう。素直に悲しむひとたちがいる一方で大体東スポに対して確証のない罵倒を繰り返していたようなひとは、解散じゃなくて活動休止でよかったぁー、やっぱり東スポは嘘つきなどと意地をはっていてかわいかった。どうせ解散という表現を使って明白に解散しても再結成されることがあるような現代において活動をやめる時の表現が解散であっても活動休止であっても、活動をしない限りはまったく同じ状態であるのにヨカッタとかなんで言えるんだろうなーとか主にそのようなことしか考えなかった、というか東スポごめんねみたいなことを書いてるひとはひとりもいなかったので東スポが異様にかわいそうなマッチ売りの少女に見える。
そのような非常に社会的な素晴らしいことを、自宅に着くまでバイト先のエプロン付けたままのおれが偉そうに書いているというこの事実、現実社会ではぜひともひた隠しにして生きていきたい。