ぐ戒

Review

Nath Family/Sounds of the Indian Snake Charmer ナスファミリー。蛇使いの音楽との触れ込みでそうとしか聴こえようのない音。蛇使いの笛と、タブラ?の水っぽいドラム音による演奏。熱狂的ではあるが構成が複雑でリズムが単調というバランスが飽きにつなが…

Rauhan Orkessteri & Lauhkeat Lampaat/Sylissain Oot 名前が読めない。フリーフォークとフリージャズのスプリットアルバムだが、まあフリーの度が過ぎてどっちもどっちでジャズだかフォークだか、フィンランド風味の密室フォークがほんの少しだけ明るくなっ…

Robin Hayward/Valve Division ロビンヘイワード。Tuba奏者で、ややミニマルがかった、繰り返しのきわだつ反芻的ドローニッシュな楽曲もあるが、やはり本題はチューバに呼気を吹き込む音が直接録音された最初の2曲。フーッという音を注意して聞いていると突…

Yellow6/The Beautiful Season Has Passed Yellow6のレアトラック集、3CD。クリスマスのCDが暗すぎただけなのか、多少明るい曲も含まれるが、なぜか彼の手にかかると暗い印象を受ける。もちろんギターにモコモコしたエコーをかけたドローンとラックも多く含…

Phillip Werren/Electronic Music (1968-1971) その昔100枚限定4LPで売られていたレア盤が2CDで復刻。コンクレートというかなんというか、クラシックの音からスピーチ、拍手に水音、ピコピコという電子音からピュアドローンからノイズまでモザイクのように入…

Gerhard Ruhm/pencil Music Uが付点文字。鉛筆にマイクを取り付けてドローイングをし、そのドローイングをブックレットに収める。奇妙なコンセプトの中、サラサラ、シャッシャッという音が聞こえるのかと思ったら、ガツンガツン、ゴーッゴーッという大工仕事…

The Loop Orchestra/Not Overtly Orchestral ループオーケストラ。電子音響系のレーベルだったと思うが直接テープを切り貼りしてループを作ってるということで、オーガニックな感触が強く電子音という印象はあまりない。 Ellen Fullman/Staggered Stasis エ…

Arthur Russell/First Thought Best Thought アーサー・ラッセル。本作は全編ノンボーカルの2CD、おもに4部からなり、Instrumentalsは愁いを感じさせるアンサンブル、Reach Oneは逆にドローンとしか言いようの無い、ぽつりぽつりと低音が浮かんでくる曲、Tow…

Michael J. Schumacher/Room Pieces XIの2CD。表題の75分作品と、付随する作品四作品とで成り立つ密度の高い作品群。1枚目の75分作品が静寂を感じる静かな電子音作品であるのに対してにぎやかな2枚目は、いきなりプイプイプイ!とでかい電子音が鳴ったり、多…

Kukkiva Poliisi/Ilola クッキヴァ……? おそらく女性だけのフリーフォーク集団。演奏という外縁を持たないフリー過ぎるフリー、ただしDavenportよりは演奏感がある。歌はなくハミングかシャウトのみ。ミニマルな触感が空間を感じさせる。 Loopool/Live At Im…

Eliane Radigue/Trilogie De La Mort エリアーヌ・ラディーグ。60分前後の作品ばっかり作るので枚数が2CDとか3CDになりがちだが、本作品も3CD。徹頭徹尾ヘビーな持続音ドローンで、耳が一体何の音を聞いてるのか麻痺してしまうほどの快楽が。拡張版リイシュ…

Jandek/Newcastle Sunday ヤンデク。リリースが40を超える、ミステリアスブルースマン。本CDはそれまでまったく顔を出さなかった彼のライヴの録音(2CD)で、いつものスカスカ+弾き語りブルースとはちがう、濃密な演奏。ドロッとしたヤンデクの演奏を周りがス…

Peter Wright/Pariahs Sing On ピーターライト。驚異のアーカイヴ3CD。ギター+高周波トーン+高音具体音でドロドロしてないドローン。深みは無いがさわやかで、ギターがそこにエレジーをはさむ。 Cromagnon/Orgasm 個人的にはオルガヌムと間違えられた因縁CD…

V.A./Tibetan Prayers, Chants And Bells(3CD) 題名通りのチベットの音楽集の廉価版。V.A.だが実際は4ユニット分で既存CDからのチョイス。声明やベルなどで暗く美しいチベットへの旅。特にドローン好きには、ベルの持続音はおすすめ。 Telepathe/Telepathe …

MV&EE/Cosmic Dust And The Electrobeam Hermit Thrush Matt Valentine & Erika ElderでMV&EE。とにかくリリースの多い彼らとその一味。ブロークンなブルースでアシッドなフォーク。持続と運動の中間の弦楽器。 William Basinski/The Disintegration Loops …

*0/Invalidobject Series (label) 名前も記号的、音も記号的。ある周波数の組み合わせというサウンドはまさしくオブジェクト。定期的に鳴り、時折音楽のように響くも無機質で自動的。一方的な機械からの回答。すべて1分のトラックが十数トラック。 Kjetil D.…

Super Numeri/The Welcome Table ニューマリー? ヌメリ? フュージョン的なポストロック。長尺トラック満載でジャジー。音の密度高めでややつかれるところも。 Hototogisu/Prayer Rug Exorcism 半電子音系ノイズユニット、ホトトギス。のはずが強力なノイズ…

Nurse With Wound/Livin' Fear Of James Last 初Nurse With Wound。カレント93のひとと密接な関わりを持つらしいNurse With Woundでリリース多めの彼らのため、ベスト的なものを買えばいいのかなと思って買った作品。焦点が絞り切れてないためにいまいちピン…

Yellow6/Merry6mas2005 ドローン。かすかに鳴る電子音がまるで救いのようにつきまとう優しい気色のギタードローン。アルバムの名前からして分かる通りクリスマス限定で、300枚限定のはずがいつまでたっても店頭に残っている気がする恐るべき作品。聖夜にふさ…

Ennio Morricone/Crime And Dissonance サウンドトラック。Ennio Morriconeというひとは60〜70年代の映画のサウンドトラックとして音楽を提供していた人物。ややムーディーな霞がかかったような、鋭くない、アンシャープな響きの中にはしかし、サウンド…

Thuja/Pine Cone Temples フリーフォーク。あまりにもフリーすぎて買った当初は少し敬遠していたが、いまドローンに傾倒しているので改めて聞き直すとかなり素晴らしい作品。題名無しの8トラックが2CDにまとまった作品で、最大26分程度の作品もありつつ1分未…

Attic Ted/Hemogoblin カントリー・ミュージックが南国で演奏されて重苦しくなったような作品。脱力感にあふれる、というのはおかしな表現だが脱力感にあふれるボーカル響く中、ややハードに演奏される楽器群の中を電子音が走っていきそこが面白い。終始疲れ…

Saws/Saws ミュージック・ソー、あの横山ホットブラザーズがおーまーえーはーってやる奴とか、古いホラーなんかでお化けが出てくる時なんかに使われる音を出すあのポワワーンとした音色を出す楽器というかノコギリだが、それを使っているからソーズですなん…

The Alps/Jewelt Galaxies フォークとドローンの中庸。全3トラック、総演奏時間約38分。その3トラック目がTintinnabulationsという題名で、日本人は口に出して発音すると何をなぶっているんですか!? というような題名でおれこの曲好きなんだよねーとは決し…

Suburban Kids With Biblical Names/#3 ギターポップ。おれがこういうものを買うこと自体珍しい。今振り返ってみてもこれ以降ポップと呼べるCDを買ってない気がする。ところでそのギターポップのこの長ったらしい名前で何回確認しても憶えられない奴らだが歌…

Bill Holt/Dreamies Sunroof!を連続して買ったその超ど真ん中当たりの期間に買ったCDがこれ。web上でもボチボチ感想があったということもあったが、タワレコに置いてあったというのが一番強い原因で買った。思い起こせばタワレコでエクスペリメンタルコーナ…

Chris Brown/Talking Drum ワールドミュージック+エレクトロニクス。古今東西のドラミングの音とフィールドレコーディングの素材を機材を使ってレイヤーさせている。だからレイヤーの技術にエレクトロニクスが使われているわけであって実際は電子音なんか一…

Olaf Rupp,Tony Buck,Joe Williamson/Weird Weapons ジャズ作品。トリオの即興集団だが、普通に弾いているのではない。雨が降るように彼らは弾いているのだ。というわけでおれの超お気に入り作品のうちの一つ。最初こそ秘めたる興奮のごとく静かで細かな演奏…

Radio Pyongyang: Commie Funk And Agit Pop From The Hermit Kingdom ワールドミュージックを買ってみようという考えがあって、サイケデリアの延長線上として。で後述するイラクの奴がメインでこっちが受け狙いのおまけみたいなもんです、キワモノと言われ…

Montreal Free/Various Artists おれはあんまりV/Aと呼ばれるものは買わない。その中で気に入ったものを見付けた場合は次はそのアーティストのCDを買うことになるわけで、つまり二度手間だからだ。二度手間であり無駄金であるからだ。それでも洋楽系は未発表…