ぐ戒

車に乗り込んで放置された荒れ地の家に向かったけどあれってインドの遺産をもらったから家を放棄したんじゃないのと指摘したら鼻で笑われたしいよいよ現地に到着したら怒り狂ったチワワが歯を剥き出しにして飛びかかってきたので車から降りて先に捕まえてやったら実は泣いていたという有様だったし哀れだからあんたが飼ってやんなよと近所のおばさんに言われたけどここでメシ食えてるなら別にいいでしょと再び野に放って家にはやはり誰もいなかったので車に戻ったら車を出して良かっただろうと得意げに言われたけどいやインドの遺産をもらって家を空けたっていうのはおれの意見だから偉そうにするんじゃないとたしなめる夢を見た。割と覚えてるがインド感はまるでなかった。あと、スチールラックからこぼれたクレソンの束を戻すという作業を請け負っていたら想定以上にポロポロとこぼれていたしまんが家のヘルプに入ったはずだがなんでこんなことやってるんだろうと自問自答するハメになったしどうもこれは辞めさせられた力士の代打としての作業らしいと聞かされておれもまんが描かせてもらえないならやめようかなとか二日でバックレるの別に珍しくないでしょなどとこころの中で言い訳してから再びラックに視線を向けたらせっかく戻したクレソンが全部床に落ちていたしなんでだよとキレていたんだけどよく検査したらラックの底が抜かれておりこれじゃいくら戻しても無理だと悟りほかのラックも確認したらそっちも底のプレートが抜かれているのでこれってひょっとして全部なのかとゾッとして一番向こうのラックを見に行ったら今まさに抜き取っている業者がいたので何してんだコラと飛び蹴りを食らわせるとやめてくださいと被害者ヅラされたしそれはこっちのセリフだと応じたら依頼を受けたんでやってるだけですと弁解してきたし誰に受けたんだよ担当者出せとまくし立てて本部に電話をかけさせ責任者と会話したらどうも辞めさせられた力士が作業妨害のために依頼を出したらしいのでムカつきながらももう既に物が乗っているラックから強引に底のプレートを抜き取るやつがあるか過失傷害で訴えるぞと叱りつけたら勘弁してくださいと言われたのでここでこっちも依頼主に電話を代わる夢を見た。これは店の様子の記憶もあるというか粗末なプレハブみたいな場所だったが、現実にはこんな建物など知らないので怖いことだね。
起きてからとりあえずカレンダーを十月にした! とても大事なことだ! カレンダーをめくって丸を付けるぐらい二分程度で終わるのにそれでも面倒くさくて仕方がないのヤバいな、脳がおれであることを拒否している気がする。やってしまえばこれほど簡単なことはないと分かっているのにやろうとすると胸がムカムカしてくる、とはいえ、これが連続した作業ならできるんだよな、例えば明日とかならできる、カレンダーを毎日めくることはないが別の、例えば掃除とかなら習慣づけがスタートしてしまえば毎日でもできるので。ところで今日は昨晩より気温が低い。天気がどういう仕組みなのか分からなくてムカついて天気の本を買ったにもかかわらず一ページも読んじゃいないが、ともあれこの気温の低さは不可解だ。こういうことをされると体調を著しく崩しちゃうのでやめてほしいんだよね。
今日は出かけないのだが、手元には昨晩しぶとく撮影した十分間の八丈島監視カメラの映像があり、無音なのでそれをリピート再生しながらインターネットするとたいへん美しい気持ちになる。被害を食らったひとはかわいそうだが、アミューズメント的に川の様子を見に行って死ぬとかはバカなので、バカは自宅でおとなしくきれいな監視カメラの映像でも見とけバカと言いたい。しかもじぶんがこないだ録音した素材にその八丈島のカメラ映像を乗っけたらめちゃめちゃ合うじゃんとなってすごく気分が良くなった。だからといってそれが映像作品としてリリースできるかというと当然できないんだけど、そういう遊びの中に幸福ぐらいは見つけてもいいだろうという話です。
出かけないからなのか出かけてた頃、といっても昨日、の記憶が甦ってきたものだが、リサイクルショップにぶんぶんチョッパーが売られてるのを見て、ああ、マジで存在するものなんだ、と思ったのだった。まあ今のところ微塵切りする必要はまったくないので買うつもりもないのだが、分解して丸洗いできるのはいいですね、おれはハンディーミルもコーヒープレスも分解して洗えないものを買いたくはない人間なので。本当はコーヒーサーバーもそういうものにしたいんだが、なにせ選択肢がないんでね。夜には暴風の映像を見ていた。暴風のとき空港の様子流すのズルいんだよな、遮るものがないから激しいに決まってるじゃん、でもそれと遮蔽物があるおおかたの住宅街のひどさは絶対違うわけでしょ、住宅街ではどうなのかを知りたいはずなんだが。それにしても地球史上最大の台風みたいな表現見ると本物のバカほど大げさな表現使うんだなと思ってしまうね。