ぐ戒

午前十一時の起き抜けには、金沢制作のダサい番組を見ていたら地元アイドルがCDRを販売し始めたけどやはりバカみたいに安いし大変だなと思っていると次には差別問題を語るひとが出てきてその背後にあるコンテナには使用中のものにだけ低いビルの写真が貼ってあるという夢を見た。このコンテナは近所の貸しコンテナみたいなやつたったけど、もちろんビルの写真などは貼り付けられていない。正午過ぎの起き抜けには、ヒラヒラの服を着た男が紙幅には限りがあるもんねぼくは気にしないよと言いながら自己紹介だけをしたので謙虚だなあと感心する夢を見た。なんだろう、特に記憶にないが、女装か?
また叫び声を上げる鳥が近所に来ている。オナガほどにはうるさくないのだがその代わりにオナガより断然地味なのでどういう鳥なのかさっぱり分からない。今二十分ほど無駄にして調べたところカケスという可能性も出てきたがなんとも言えない。知ったところで憎悪がしっかりするだけなんだよな、オナガに悩まされていたときはずっとオナガの野郎がよ~とか言ってたし。ここらでインターネットニュースを見ることになった。なんか北海道のスキー部でいじめがあったため主将が無期限停学になったんだけど、それから復学した期間までの日数を計算すると一か月もなかったので、まあ間違いではないが、という気持ちになった、詭弁でないが複雑なロジックだな、我々は無期限と聞くと果てしなく先にも期限が見えないという風に捉えがちなんだが、実際にはこのように任意で運用されてしまう。まあおれは当事者じゃないのでムカついてない、どちらかと言うとサラリーマン川柳の方が当事者っぽいが、こちらもまったくムカついてない、川柳は間口が広いと常々思っているし、それだからおれもむちゃくちゃやれてるんだと信じてもいるので。ただ、川柳をやってると現実世界で公言すると絶対サラリーマン川柳みたいなものだと認識されるし、しかもどういう考えなのか気軽に一句詠めと言われがちなので黙っている。
今日は珍しく曇り予報をブチ抜いてまあまあ晴れていたので出かけることにした。といっても近所のブックオフへ向かったのであるかr用心深さが炸裂していると言っても過言ではない。でそのブックオフでは科学史ものがあって、ちょっと欲しいなと一度は考えたんだが、待てよ待てよ多分今も読めてないものが多数あるんだ、きっと読まないだろう、と思い直して購入を控えた。その次に向かったリサイクルショップには何もなし。帰宅するときに川柳を考えていて、まあそれはできかけたんだけど、ちょっとアメーバ状だったのでしばらくひねって、できてみると冬至を過ぎたとは言えもう暗くなっており、仕方なくというわけでもないが流れ作業のようにコーヒーを作るように。俺の活動を支援してくださる皆さんのおかげで購入できたおいしいコーヒーがちょっとだけになったので安いモカブレンドと混ぜて飲んだんだけど、流石に不思議な味になりましたね。
セフレこと世界ふれあい街歩きはドイツのシュツットガルト。聞いたことないけど一発で変換できるんで有名な都市なのかな。駅を降りると地味な街並みである、地味というかビルというわけでもないが、四角くて堅牢な飾りの少ない建物がしっかりと並んでいて、華美なところがまったくない。なんだっけ? フォルクスワーゲン?? の名前(これはあとで間違いだと分かる)を一切出さないであのマークあのマークって言いまくっていて不自然、そんなに隠すならそのエンブレムについて触れなくてもいいだろ、どうせ恣意的に回ってるんだし。とにかく、駅についているエンブレムは腹時計の役割もあるんだそう。広場から宮殿に向かうと、中央に柱がある開けた場所にでる。そこから少しだけ外れたベンチに座っている中年の男が、ヴィーベレという甘い菓子を食っていた。ふるさとの味っぽいことを言っている。ここからも重厚というかこってりした建物が連なってる、色がクリーム色だから余計そう感じるのかな。大通りから一本路地に入ると、そこにはプラスチックの卵を拾い集めるジジイ。本物のハトの卵と入れ替えて数を調整するらしい、去勢によらない調整か、自然に介入していることに変わりはないと思うが。ここで、この町並みが戦争で破壊されて再建されたということが明らかになる、だからこってりしてんのかな、つまり歴史を再現したけど建築物自体は新しいから作り物感がどうしても出てしまうといったような雰囲気。でそのジジイにハトのいる教会を紹介され、その後地味な団地の階段を上る。車道と直交してひたすら伸びてる階段は街の成り立ちと関係がある。階段の途中には、柱や手すりを編むひとたち、ヨーロッパでは珍しくないいたずらを仕掛けるおばさんたちがいた。わたしたちと同じように階段にセーターを着せるのよ! と言ってるひとがセーターを着てないので信用しないぞ。階段だらけなのは街が発展して斜面にも家を建てるようになったかららしい。それは理解できるけど、番組として土地を実際回るときに階段ばかり攻める意味はどこにあるんだよ。ここで歴史コーナー、ブドウ農家を増やした王様とベンツ野郎の紹介、ここでさっきの車のマークがベンツだったと知る、車に対する興味がゼロだからまったく分からねえよ~。次は軽くトラムの描写があり、それからまた階段へと向かう。子供が横にいるのに死刑伝説を物語る男がいて、まあ情操教育の一環かなと興味深く観察させてもらった。おれはそういうので死を極端に恐れる人間に成長してしまったが。そして次は墓場へ。世界ふれあい墓歩きだ……。花を分配したり墓場を掃除したりするジジイが映されていたが、正直な感想いいですか、街歩きをしろ!! あまりにも階段の描写が多いし、階段ばっかりでクラクラするというシーンでカメラのピントをずらす小技まで披露しているが、もっと別のところを撮影してほしいんだよねこっちは。階段と階段の間にジジババの寄り合い場所があるんだけど、これは踊り場的存在というより、車道との接合部の有効利用っぽい。で、ここからはグルメコーナーに突入する。ドイツ人は甘いものが大好きということでマジパンの話に突入するが、これはさっきのヴィーベレ? という菓子の話の延長線上にある話なんだろう。グルメコーナーから戻ると、自転車で階段を駆け下りて町の風紀を乱す奴らがいる。ちゃんと通行人がいない間を選んで遊んでるんだろうか? そのあとはサイアノタイプという古い技術で写真を撮影するひとたちがいて、その作品というのは自画像。結構難しいんだこれがというような話をしていた。それでそれでまた階段、家に立派な階段がある……のはさすがに普通の家じゃないだろ。そこの住人は、階段が大変だから電動リフトをつけたんだ、などと言っているし、それは庶民の考え方ではない、本物の金持ちのようだった。その住人つまりジジイはそのままリフトでどこかへ運ばれていってしまった。寄り道コーナーはフルトヴァンゲン、黒い森のドナウ川水源を見に行く。電車の中で女の乗客に「面白いわよ」と説明されていたので、何かおどけた物体なんかがあるんだろうかと若干期待していたんだが、結局本物の水源があるだけで何が「面白いわよ」なのか分からなかった。街歩きに戻ると、「ずっと階段登ってる気がする」っていうナレーションが入る。視聴者もずっと階段を見せられていますがね。選択できるだろ、それは。もう終わりなのだが、最後に紅葉と夕日の街並みを頂上から見るというひとくだりがある。最後の最後、階段に相席カフェみたいな仕組みがあって、二列に並んだ人々が階段に座り、その内の一列だけが数分ごとに一段ずつずれることによって、たくさんのひとと話すという仕組みになっていて、階段の有効活用なのか疑問だったが、それなりに盛況しているようでもあった。以上です。あのー、階段だらけでしたね。
それではガンガンジョーカーの感想を書きます。表紙の賭ケグルイの豆、重力に逆らってることもあるけど、あまりにリアル過ぎるので画像加工しただけなんじゃないかな。まんがにおける写真背景とか小物とか、最初はちょっと嫌だったけど今は別に嫌いじゃない、ただまんが的なデフォルメがないとキャラと分割して見えちゃうので違和感が拭えないんだよね。『履いてください、鷹峰さん』、新連載、ネット限定の賭ケグルイ番外編が好評だからオリジナル作品も任されたのかな。下着を脱ぐと時間を戻せる理由も胸を見られると能力が一部無効になる理屈は分からないけど、とにかく状況がいちいちエロくて良い、のっけから胸揉ませてもらってるし。しかし冤罪で従わせるとかやべーな。『ハッピーシュガーライフ』、これまでのらりくらりと罰から逃れては罪を重ねてきた主人公がついに痛い目にあう話なのでこれまでで一番面白いな。これは多分、主人公の相手役の幼女がどっちにつくんだって話だけど、トラウマと重ねてるから多分主人公になびきそう。しかしバットを腕でガードした割にはダメージが小さい気もする。『好きな子がめがねを忘れた』、新キャラが登場、いわゆるイケメンのモテメンだが、性格が最後まで読めない良い展開。主人公の方がむしろ鬱陶しいぐらいにキョドっててウケる。ヒロインが言う「なつく」の意味は確かに意味深だな。それにしても「ツイッターでおなじみのあのキャラが登場」ってのはやめてほしい。ツイッター見てる前提はやめろ。ネット環境がなかったら死ぬじゃん。『恨み来、恋、恨み恋。』、内的世界による対話と外的世界の戦闘シーンが噛み合うような展開。神様からなんか試練とか出されるのかなと思ったら案外すんなり通ってて、むしろ表の世界の方が負け戦で大変そう。長く閉じ込められるのかと思ってたヒロインも二ヶ月で出てきたし早いな~と思った。『怪人麗嬢』、前回の敵の続きだが、カラーはパンツを脱ぐ回想シーン。いわゆる性的虐待というやつで、それが優しい締め方に繋がるんだが、野原でパンツ脱いでたのかな。敵は相変わらず張り付いた笑顔で怖いが、ちゃんと武装する知恵はあるのでそこがちょっと面白かった。『聖女の揺籃、毒女の柩』、うーんズブズブのホラーだなー。完全に怖がらせることに集中しているような展開なので盛り上げ方はうまいと思うが、この状況でよく箱に入る気になるな。外から刺されたら終わりじゃん。そういう意味では割と繋がりのある終わり方だった。『事情を知らない転校生がグイグイくる。』、新学期スタート。これまでは主人公がクラス中から嫌われていたので主に相手との漫才形式だったけど、新学期からはクラスのキャラも噛んでくる。今回は高飛車な女子が登場して、わたしの方が相手役の男子にふさわしいと主張してくる。理屈っぽく返すうまさもありながら、最後の独り占め発言はズルいな。『賭ケグルイ』、戦争ゲームの続き。これはどちらかというと個人の尊厳の話っぽいので、適役の詐欺師の過去がうまいこと絡めて語られる、つまり一度の強烈な敗北により植え付けられたトラウマを根絶やしにするための行動だと。最後の見下すことで己を保つ云々という流れもいいね。賭け事はそのためのおまけみたいになってる。『RE ~終わりと始まりのハナシ~』、これ、読み切りなのか? と思って最後まで読んだらどうもかなり昔にジョーカーで連載されてた『死神様に最期のお願いを』のリメイクなんだな。流石に覚えてないので画像検索して少しは記憶が戻ってきた、最後に登場したのが前作の主人公か。でも十年ぶりに明かされる衝撃のシナリオってジョーカー側が煽るぐらいなんだし、今度は早めに終わらないってことなんだろうか? いちばん重要なのは前作の結末を覚えてないってことだな。『遺書、公開。』、前回の伏せ方、今回の結末の伏せ方もうまい、引きがある。それでいて予想とは違う方向にズラすというか、メガネの目的と小太りの目的がずれてる中で犯人の意図が分からず推測し合うのも面白いし、その中で各キャラの性格も小出しにしているのが巧みだった。『蝶撫の忍』、各回ごとにひとり死んでいくようなスピード感だが、今回も前回の武力一本勝負という見立てが崩れて髪の毛で殺されるところとかひどく見応えがあった。ただ前回も今回も胴体真っ二つなんだな、これは意味があるのかな。あと結局主人公の童貞は奪われたんだろうか? 『よなかのれいじにハーレムを!!』、折り返し地点っぽく褐色肌の新キャラが出てくるし、モノローグもそれっぽい。つまりこのキャラとのふれあいで物語が閉じそうな匂いがする。ともあれ言葉が通じないのでヒロイン役が通訳をして人助け、からの世話役認知、からのジェスチャーのすれ違いによるプロポーズと慌ただしい。最後にもまたひとり新キャラが出てきた。『夢喰いバクと悪夢の子』、前回家を焼かれているので当然だが壮絶なバトルシーン。敵は余裕なのか三人いるのにひとりだけが前に出てくる、主人公はガキのおもりをしながらなので戦いにくい、決着がつきづらく森は壊れてモンスターが集まるという有様でようやく魔術師みたいなのが何かを仕掛けるという、ガキほとんど関係ないが燃える展開。『お従兄さんの引っ越しの片づけが進まない』、占いで悪い結果が出たから弟を巻き込んでリカバーを図る主人公。定番おまじないの消しゴムの下の名前、お経って呼ばれるほど書いてあって笑った。下着の色、ボンデージなどノリノリでエロいことをしまくるが、正気の目線で女王様の格好見たのによく冷静でいられるな、お従兄さん。『ジャヒー様はくじけない!』、トマトを育てる。確かに食費は浮くがそれにしては小さすぎる鉢だし水をなみなみと注いでいる。鉢植えの散歩はさすがに爆笑した、異端児だ。情をかける流れなのでかわいそうで食えなくなっちゃうかなと思いきや、食ってしかもマズいという不憫さ。『齢5000年の(略)』、こっちも不憫だがどうも主人公のドラゴンが攻撃を無効化するようでどんどん投げつけられる、マジでトカゲじゃんウケる。持ちこたえるための戦いも全然キマってなくて良い。最後能力が発現したようだが、あれは巨大化したからでは? 『僕が僕であるために。』、いよいよだ……! という展開だが、今回の作中ではそのいよいよは来ない。むしろ切れ長の目をしたふたりの恋物語になっていて、演劇を通して友情は復活したのかなという感じ。しかしお化け屋敷で頑張ろうとするんじゃねーよ、笑った。『渋谷金魚』、今回は番外編なのでジジイが金魚のデカい水槽の中で自害する。これがどこかに繋がるってことかな。『ラグナクリムゾン』、相手との話し合いが長引いているが、姫が主人公にメロメロなのでテンポよく腑抜けてしまい全体としてギャグになる面白展開。シリアスなシーンもむしろ犬猿の仲という感じだな。一応最強軍団っぽいひとたちが蚊帳の外。敵の紹介も入るけど、説明の限りではめちゃ強そう。『ラブコメ(物理)』、最終回なのでネタバレは禁物だが、付き合うの意味を真正直に捉えて攻撃し合うの面白いし、手加減しないとか言ってるのもいいけど、女から「もっと突いてください!」って言うの、メチャクチャエロくないですか? 『ソード・オラトリア』、まだまだ戦っているが、援軍も来たので主人公たちがすべてを圧倒する、仕返しのターン。というか主人公に至っては別にそこまで押されてない気がする。メインは褐色肌なんだが、こっちはむしろ後半に寄せられていて、思惑通りみたいな流れに巻き込まれている。『メイのメイデン』、最後のアオリに最終決戦って書いてあったから、これが終わったら最終回なんだろうなあ。AtoZでJまでしか行かなかったってことか。最後はマジモンのアイアンメイデンを使うので死のリスクを賭けている。全部脱ぐとか、ジョーカーの説明を忘れるあたりシリアス一辺倒でもないところが良い。『ヴァニタスの手記』、この作品だけあらすじが毎回数ページ分ついてるけど何故だろう。叙述トリックで実は昔にタイムスリップしたのではなく誰かの見せてる仮想空間だと知る。その幻を破ったひとの背中に乗ってる描写、かわいいな。一方、館の中ではわざと血を飲ませて過去を見せつつ、獣の正体を明かすという興奮する展開。築いた友情が崩壊する興奮というか。『賭ケグルイ双』、なんちゃら会の幹部ふたりとの戦い。読みやすい方はあっさりと破ることでまず対等であることを示し、それから表情の読み合いに入っているのがスムーズで良かった。相手の飄々とした態度も最後のトリックで見せつけてる、問題は負けたキャラが堂々とし過ぎってところだな。『美少女菩薩ミロクちゃん』、最終回、うーん駆け足だ……。最初の異空間のキャラとか全然使い切ってないし途中から不自然にラスボス出てきたのでさすがにこれは打ち切りでしょう。ただ終わりの方は問答があったり本当の敵が出てきたりと見応えがあり凝った展開だった。最初のオムニバス型のまましばらくやることってできなかったのかな。以上です。