ぐ戒

片腕取ってとりあえず動かない義手付けてピンピンしてるひとがでかい声で喋ってるんだけどおれは低いところのハンガーに上着をかけるときに試しに片腕を使わないようにしてみたらひどく苦労したので大変だなあすごいなあと思っていたところ人間の科学は日々発達するので義肢どころか五十年後には義脳としてパソコンの中に意識を取り込めるとか言ってるし寿命短い方が損じゃんと思ってるところに目に接着したスコープで画面を見ながらそのスコープの下部にそのままの形のコントローラーを取り付けた男が肉体を捨てて永遠に老人になった事例を紹介しながらそっちも大変だよと言ってきたのでそっちと呼ばれる安いゲームの世界に放り出されてしまい昔やったゲームだからだいたいのことは分かるんだけど分岐を間違えて仲間にできるキャラと戦うルートになってしまったので最初からやりなおしたところそっちの分岐は完全にまんが化されておりまったく能力もないどころか人間もいない日本の地方の寂れた町に放り出されてどうしようもなく自室に向かい唯一存在する真っ黒な大いなる母という存在と渋々契約を結ぶことで本当の幻想世界にワープさせてもらうけど結局弱すぎて一番弱い敵と戦うこともできずに少ない有り金全部はたいて水タバコを買ってその場で即ぼんやりし始めたらその描写が大ゴマを使って描かれているのでこれは能力開花のサインかと期待したところ場面が変わり街の外の風景になり壁の外側で魔法を習得した戦士のふたりが守りを固める中敵が集団で攻めてきて雑魚は部下の方のチビが一手に引き受けて上司はボスである金正恩みたいな顔の男とこれまた大ゴマで殴り合い死闘の末ボスを倒すという結果に落ち着き奴らが狙っていたものを確認するかと地下に向かったところ部下がなぜか必死で止めようとした結果トラップを間違えて踏んでしまい振り子状の刃を食らって即死したので彼が命を賭けてまで守りたかったものとは何かというところで第一巻終了だったしこれ最近のまんがっぽいから書店に続きを買いに行くかと出かけたところリバイバル作品のアニメ化という文字が踊るばかりでそのまんがは置いておらず同じショッピングモールにある百円の服を見に行けば学生に安物買いをバカにされるし三百円の服など買いたくもないので店の奥のガラスの棚を見たところ水筒や帽子が置いてありダサいと認識されているのか六十円で売られているから一瞬子供と取り合いかと思ったら子供は水筒をおれは帽子を欲しがっておりしかも一緒にいたことで向こうのイベント会場からおれまで子供扱いにする声が聞こえてきたしいざその帽子を手に取ってみると防御力が低いようでインターネットで検索してみれば防御力より先に同じ商品の別角度の写真が出てくるばかりでしかもそのうちのひとつは著作権侵害により削除されつつある夢を見た。すっごく長い夢だしすっごく覚えている。この中でもし脳がパソコンの中に取り込めたら寿命短い奴損じゃんってくだりあるけど、これはおれが常々考えていることで、もし不老不死の方法が編み出されたとしたら死んだ奴とか老人になった奴が完全に損なんだよね。だから昔のひとは不老不死じゃなくて若返りの泉を求めたんだと思うけど。
今日もワタミのボスがありがとうを集める云々という不謹慎な話題を見てしまったので、週休七日にしたらより多くのありがとうを集めることができるはずだがと反射的に言い返してしまった、脳の中で。でも実際週休七日になったら喜ぶひとたくさんいるよね、そもそもワーカホリックのひとは別にボランティアとかしてれば欲求は満たせるわけだし。などとつらつらと考えながらメッセージを受け取っていたらなんてことない普通の言葉が突然ハローワークに見えて死ぬかと思った。文字列見ただけで何を大袈裟なと思うかもしれないがおれは元気がないときにそういう場所の名称を目にすると本当にドキーンとしちゃうんだよね。早く世の中から義務的労働が滅べばいいのに。悪をつのらせながらライプニッツニュートンの有名なケンカを本で読んでいたらすっかり満足してしまった。ケンカの本は面白いなあ。本当にケンカの本なら数学も興味が持てるし、平安時代も好きになれる。他人のケンカってどうしてこうも楽しいんだろうか。根性が腐っているからかな。しかし興奮した割には半分も読めなかった。
今日は出かける予定がないので自宅でのんびり読書やデータ集めなどをしていたが、データを集めるために今まで使っていたアドオンがファイヤーフォックスのアップデートにより動かなくなってしまった。これは結構前の話だったのだが、なぁにファイヤーフォックスも完全に新しくなったばかりだから、そのうちいいものが出てくるだろう、と考えていたら全然現れずに数ヶ月が経過してしまった状態だったので、今になって焦ってあれこれとやって、著しく時間を浪費してしまった。しかしそのうち、そもそも入っているアドオンで同じことができるということに気付いてしまったので、必要な情報を打ち込んでみるとなんとしっかり動いている、これはいいぞと興奮していたら夕飯の時間になっていた。でもよく考えたらポッドキャスト聞いてゲラゲラ笑ってもいたし結構充実した蟄居であったな。都心では雪も降ったみたいだ、こんな雪の日に Yukiga Futte Uresii を聞かない者は何をやってもダメ。