ぐ戒

いつも通りかかってはいたが入ったことのない個人商店に何の用もなくフラッと入ってみたらリサイクルショップみたいだったし近所のガキが飛び込んできておばちゃんマット二枚ちょうだいと叫んでいるところは下町感があったものの親のお使いらしいとはいえ近所にリサイクルショップがあったとして中古品を買ってこいって自らの子供に頼むものなのかと考えつつゴミゴミして狭い店内の本棚を見てみたらなんと講談社学術文庫だらけでちょっと値段は百円とはいかなそうだが素晴らしいラインナップだったためまず口の開いたトートバッグを持っていたら怪しまれるだろうなと一旦入口に向かって折りたたみ別のカバンにしまってから本棚のもとに戻り不審者っぽく見えることは承知の上で紺色の背表紙を飽きることなく漁り続けていたらディスプレイされている本にはまんがもありちょっと読んでみたかったが前で立ち読みしてるガキが邪魔だったので無理矢理手を伸ばして手に取ったところ興味ある装丁だったとはいえ上下巻の下巻が七千いくらという値段だったため買えなかったし帯には新世代ホラーと書いてあって表紙の絵はそうでもなく全体的に歪んだ感じだったのでますます興味が湧いてきたが立ち読みしてしまうと今後の楽しみが減ってしまいそうだからと元の位置に戻す夢を見た。最後の行動、たまにやるやつだな。今後買うかもしれないし楽しみが減ると困るからあえて軽く立ち読みすることもしないみたいなやつ。起き抜けには、フォークで魔法の球体を潰していたのだが今の時間はダメだと気付いたし上司が入ってきたのでアッ今席を外しますと言ったはいいもののご飯が二杯残ってるぞと言われてそんなはずはないと見返してみたら確かにふりかけをかけた状態のご飯が二杯残っているという夢を見た。こっちはなんも覚えてない。
インターネットしてたら、なんか攻略本がどうたらという話を見た。おれもガキの頃ゲーム買ってもらえなくて攻略本をめちゃくちゃ読んでた人間だけど、攻略本ってめちゃくちゃ面白かったし特に不満はなかった。スーマリでいえば横長のステージを一気に見られるのも好きだったし、時々ステージの繋ぎ目が粗くて各シーンにマリオがいる状態になってたのも好きだった、その当時はいかなる知識もなかったため、なぜ差があるのかも分からなかったが、今思えば公式にデータを見せてもらえてるかそれとも普通に攻略して写真に撮影してつなげてるかの違いだったんだろうな。まあ、ガキの頃の記憶など、一切ないのですが……。ところで天気は悪い。しかも木曜日まで寒波が続くらしく、ほぼ今週ずっと出かけられないという計算になる。仕方がないのでニュースを読んでいたら、興味本位でじぶんのバイクを燃やした少年が逮捕されていた。じぶんのもの燃やしただけで逮捕されんのかと思ったら、「自己所有建造物等以外放火容疑」ってのがあるらしい。じぶんの家じゃないもの燃やしても放火って言われるの謎だな。でもこいつの行動のほうが謎か。じぶんで火をつけてじぶんで通報してるし、バイクも安いものじゃないだろうし。こんな訳の分からんやつに関係なく、植物はもりもり育っている。いやヒポエステスが、という話なんだが、ヒポエステスには花が咲いている。それはいいがそれだけデカくなってきたってことだし、バランスも悪いからそろそろ適当に切って挿し穂しようかな、と思って、すぐさま行動した。茎を適当な場所で切って下葉を落として、ハイドロなのでそのまま挿すだけにしたんだけど、成功するかどうかは不明、本当は土で育てた方が成功率は高いんだろうけど、土で育てて根っこが出てきたものを水耕栽培に戻してもうまくいかない気がした。念のためメネデールで霧吹きして、余った溶液をそのままハイドロカルチャーの水として投入した。その勢いで園芸用の木炭を発注しました、なぜならそのヒポエステスは木炭植えだから。取り寄せなので買えないかもしれないけど、まあそのときはそのときだな。商品の注文というのはなぜだかすごくめんどくさい。理由は分からない。注文を終わらせると、なーんだ意外と簡単だなとは思うのだが、気が抜けてほかのすべきことの一切を忘れてしまうし、おれの性格はひどいものだな。