ぐ戒

久しぶりに街に出たらいつもは明るい鉄筋コンクリートの建物の内部が暗くてそれでも向こうに出れば明るいだろうと希望を持って出かけたらまったく暗いままだし人々も歩いているが自販機で少し明るくなっている場所でみんな諦めてそこの前にある出入り口のひとつから引き返していくしおれはそれでも警備員がいてチェーンも渡されている通路の向こうへ無理矢理歩を進めたのだが余計に暗くなったしきっとどこかで一階に下りられるはずだと考えていたら石造りの螺旋階段があったしそこを進んでいたら右側はトイレで男が出てきていたので中央寄りの穴に入りそこから再び螺旋階段を下りるとまたまたトイレから男が出てきたのだがこれはさっきの男っぽいしひょっとしてループしてるんじゃないかと思い始めたのでゾッとして必死で戻ろうとする夢を見た。この夢はよく覚えているんだが、暗くて怖かった記憶があるんだよね。これとは別に、バスの行き先が違うので不安だという夢を見たが、特に覚えてない。これとは別に、と書いたのは、何か関係がありそうだという感覚だけが残っていたからだ。あと、変な緑の小石みたいな薬を渡されたので飲めるかこんなもんと突き返して詳細を聞こうとしたのだが明らかに家族が持ってきたものなのに入手先についてはしらばっくれられる夢を見た。石のこと考えすぎて飲もうとしてるじゃん。起き抜けには、後部座席に乗せられて空の赤い終末都市の高速道路を走っていたら突如道路がちぎれていておいおいどうなるんだとビビっていたらそのまま宇宙へ放り出されたけどドライバーがサンタであることに気付いたのはそのあとだしいつの間にか座っていたトナカイの背中に揺られて身体剥き出しのまま宇宙空間を移動していてそれだけでも原理が理解不能だったのにそこからさらに高速移動を始めたので騙されたと喚き散らしたんだけどあまりにも速いので声が分割されてしまいそのまま勢いに乗って地球にワープしちゃったしここはどこと辺りを見回していたけど今まで世界旅行をしてきたからどんな場所でも分かるねと独白が入ってそれから最短ルートで館に戻るとみんなの蔦が伸びてきたので鍵は地面に刺しておくことになり蔦が彼の身体を包んで天空高く仕上げて最後にうおのめジャックという題名が出てこの連載は最終回となったのでいつの間にか副主人公がメインに落ち着いていたのですごくいい展開だなと感心する夢を見た。この夢は起き抜けの夢ながらよく覚えていると言いたいんだが、本来ならもっと覚えてるはずで、思い出している途中にポロポロこぼれていってしまったものだった。だから手元に残った部分だけよく覚えていると言った方がいいのかもしれない。主観ベースだったのに、地球に戻ってからは明らかに客観ベースになっていた。
これぐらい多く夢を見るぐらい熟睡していたのだが、起きて外を見ると暴風雨だった。相変わらず寝る能力だけは多少他人より優れているので、絶対にひどい音がしていたはずなのに一切目覚めなかったというわけだ。そんな能力いらねえから金持ちの下に生まれるとか本を読んでも一切眠くならないとかそういう能力をくれよ。で昼ごはんを食べて部屋に戻ってみると晴れている。台風並みの暴風が吹いているので逆に雨が止んでいるみたいなところがあるからだろうが、だからといって出かけるという決断を下すわけにもいかない、その決断はあまりにもリスキーだ。そもそも出かけるつもりではなかったのでどうでも良い。外のバケツが転げ回るほど強い風が吹いているわけだしと、車道の真ん中で転げ回るバケツを見て考えていたのだが、風に吹かれたバケツがうちの敷地に入ってきたら迷惑だなとも考えていた。落ち着いてインターネットニュースを見ることにしたが、流れでユーチューブを少し見た。変な履歴を残されたくないのでできる限りログアウトして見るようにしてるんだが、そうするとサイドバーにおすすめとして高確率でユーチューバーの動画が出てくる。その文字がギュッと詰まったサムネイルを見ていると楽天ショッピングのクソみたいなインターフェースを思い出す。結局目立とうとした人間は誰もがこんな外観を整えてしまうのだろうか。ユーチューブと言えば、こないだテレビで偶然Vtuber的なアバターを纏ったアイドルの番組を見てたら、そのアバターを担当する女の人間としての手が出てきて不快感を抱いたんだった。この気持ちが意味不明だったんだけど、昨日世界ふれあい街歩きを見ていてそれがなんなのか分かった、撮影側の人間の手が出てきたときに得る不快感と同じだったんだ、没入感を損ねるものだから不快なんだな。人間だから不快だというわけではなくて(もちろん弱い理由としてはそれもあるが)、現実世界からの闖入者が嫌なんだ。
でインターネットニュースを見ていたら、メラミンスポンジでガキの頬をこすったみたいなニュースが出ている。これは前回も見たやつだなと思ったけど、よく見たら日付が違うというか、発生時刻が明らかに以前記事を見た日よりあとになっている。それで比較してみると別物であることに気付いた。被害者が同じくガキ、加害者も同じくババアだったから気付かなかった。老人だとやっぱりメラミンスポンジに対する認識が甘いんだろうな、悪気があるとかじゃなくて、あれのこととこすったら何でも汚れが消える道具だと思っている。使っちゃいけないものとか確か書いてあったはずだが、そういうものをまったく見てなさそう。それからリリースのためにあれこれとやっていたが、三日前にに作った音楽の作り方をもう忘れてしまっていたので愕然とした。まあそのために作った直後にツイッターへ素材と称して動画を送信しているので、今回も見て思い出したし、その辺の問題はリカバーできてるのだが、それにしても記憶力が低過ぎてビビるな。記憶力と言えばカレンダーを買いに行くことすら覚えてない。おれはいつになったらカレンダーを1月にできるんだろうか。深夜はカルロス・ゴーンの生中継を見ていたが、テレ東ユーチューブのライブ配信でチャットが開放されていたので地獄みたいなやり取りが行われていた。ゴーンよりもユーチューブのチャット欄の治安が悪いのでゴーンがマシに見えるトリックが発生しているし、これはこれで作戦なのかもしれないな。むしろ作戦じゃなかったら何なんだろう。ユーチューブなんか明らかに治安が悪いんだしチャットを開けておく必要が感じられないのだが。