■ - ぐ戒

回の字に組まれた学校の机の一番前に親切心であるかのように見せかけながら誘導されたけど絶対嫌がらせだろと確信しながら数学のテストを受けたら親切を見せつけてきた周囲の人間はみんな優等生でスラスラ解いていくし唯一仲間だと思っていた落ちこぼれも文章問題じゃないし副読本に答えがあるから楽とか言ってめちゃくちゃ早く回答していたし必死こいてその副読本とやらを探すがそもそもそのページが物理的にないことに気付きヤバいヤバいと焦り始める夢を見た。物理的にないというのはなんか本がひどい背割れで真っ二つになったかのようにちぎれてなくなっていて目的のページはそのなくなった部分にあるという感じだった。あと、十一万三千本のフォークを探して台所の引き出しを開けるもそんなところにあるわけもないという夢を見た。数量的にあるわけがないという意味だったな。
朝起きてベトナムのニュースを見ていたら、幼稚園の敷地においてあった同僚のスクーターを園長がそのまま本人に返さずに運転して質屋に直行して金に替えたという事件がトップで流れていて、さすがベトナムだぜスピード感が段違いだなと思った。まあ別にベトナムみたいに治安が悪くて最高ということもないが、でもこういう雑な犯罪があると、嫌だなええとか言いながら笑い合うような社会が生まれるじゃないですか、それは犯罪が起こってもいいとかじゃなくて、どうせ起こるならこういう犯罪がいいという意味なのであって、日本の犯罪はなんか笑えるものが少なくて、しょうがないのでみんなでコンビニに突っ込む車を見て微笑むみたいな環境が生まれている、そういう閉塞感は嫌だという話なわけです。そのようにしてまずは東南アジアニュースを見てそれから国内ニュースそして地元へと流れるのがいつものパターンなんだけど、今日は地元ニュースについに福井の情報が、石川県でも話題になりました的な間接的な情報ではなくて正真正銘の福井の情報が流れてきたので、地元じゃねーよとこころの中で叫んだ。これをキャンセルする方法がないのだから困る。石川県のニュースを興味がなくてもみまくればいいのか？　金箔のニュースとかを？
今日は、感想を書かないヤングガンガン、訃報が掲載されていてツラいヤングガンガンを書店で受け取ってからブックオフへ行った、すると珍しく数学の本が二冊出ていたのでこれをもれなく購入。次にリサイクルショップへと向かったがこちらには特に欲しいものがなかった。しょうがないので帰りにいつもの酒屋で超久しぶりにシガーフライを買った、安売りであるかのようなポップだったが安売りではなかった、でも体が求めているんだしょうがないんだ、細胞レベルで記憶を求めているんだ。ルマンドやシガーフライを買うなどして、あの頃失ったものを取り返んだよおれは。本当はルマンドを買おうかなとも思っていたけど、これは正月に買ったし、しかも一発で消えてなくなるから、そういう意味では結構長持ちするシガーフライの方が便利だという結論になった。帰宅してからはコーヒーを入れて、ストロング清酒とパンでくつろぐ。飲んでて思ったけど、ストロング清酒からペットボトル焼酎って半歩ぐらいで行けちゃうよな、まあおれはもともとペットボトル焼酎出身なので怖くないのだが……。
なんかインターネットを見ていたら安倍晋三のこと嫌いで元号に入ったらムカつくひとがいて大変だなと思った、平安時代とか安土桃山時代のこと学べないでしょ？　いやおれも嫌いだしベーシックインカムはおろか一億総活躍とか言ってる人間のこと好きになれるわけないって感じだが、普通に考えたら安の字って使いやすいんだし入る可能性あるでしょ。サイコロで六の目がでたらすごろくやめますとか言ってるようなもんじゃん。なんだよこの頭の悪い話は、と思っていたら、家族のバイト先にいる女の中学受験中の息子が今頃になって「頭悪い学校に行きたくない、恥ずかしい、頭いい学校に行きたい」って言って暴れて家出したという話を聞いてしまった、こっちの頭悪さの方が面白くていいな。まあバカといえばいいね乞食をするために何でもやるような風潮ってのが今バカにされていて、それに向かって軽く教えるように優しく説教している人間というものも存在するわけだ、でそのやり口を見ていたんだけど、人生は平凡であることが尊いという内容であった。確かにそれには同意する、おれもじぶんの中の不安を解決しようと情報をあさっていたときに偉い学者がそのような発言をしていたのを目の当たりにしたこともある。ただ、平凡な人生が一番いいよという言葉に説得力を持たせられるのは非凡なひとだけど、非凡なひとの望む平凡は普通の平凡じゃないんだよな。一回有名になったひとの望む平凡は、明らかに無名であり続けたひとの平凡とはレベルが違うよね、そういうひとが非凡なものを求めているときに、いや平凡が尊いんだよという話をしても通じないと思う、何も面白くないので。おれはさあ、平凡から逃れたいひとには最悪でも自己完結はできるレベルの創作活動をオススメしてるんだよね。いいね乞食すると素早く気持ち良くなる、これは確かな話だが、快楽の程度が他人任せになっちゃうので良くない。自己完結できる創作活動なら最低でもじぶんでじぶんを楽しませることができるからいいんだ。喉が乾いたとき、蛇口を他人にひねってもらいますかそれともじぶんでひねりますか？　自己の中にある欲望が満たされなくて喉がカラカラ、目の前に蛇口がある、そんなときに蛇口の前でおどけて他人に蛇口をひねってもらうのは本当に虚しいですよ。まあ、単純労働が許されず労働に常に創意工夫が求められるこの狂った世の中で平凡に生きましょうというのは無理な話なのでまず労働を打倒しよう。