ぐ戒

歯医者に来たら待ち時間なしで治療が終わったので嬉しいと喜んでいたら待っていた三人の患者全員が一斉に呼ばれたので達成感がなくなってしまい医者を出たところ外は大雨だったので傘を差さないとなと手を伸ばしたらリュックをソファーに忘れてきたことに気付いたのでできるだけ歯医者の中を見ないように体を半分だけ入れてリュックを取って改めて外に出たんだけどまだ朝早いし帰ったら朝の情報番組でも見るかなと計画を立てながらイヤホンを付ける夢を見た。イヤホンを付ける夢なんかは近年見てなかったはずだけど、どうして急に見たんだろう、ノスタルジーかなそれとも耳栓をして寝ているからかな。あと、手芸屋に来たのに毛先ほどもない幼虫を見せられてまあこの大きさなら許容範囲だなと我慢しながら吹き飛ばされないように透明な四角いケースに入れたんだけどそこに手芸屋のババアが手ずからギリギリまでちぎれかけにしてくださった紙幣を入れてそのギリギリの切れ目に幼虫を貼り付けておりどうやらそれを噛み切る瞬間を撮影したいようだったんだがちょっと目を離した隙に真っ二つにちぎれてしまっていて自腹を切ったアイドルが泣いていたのでいやいや銀行で交換してもらえるやろとテレビに向かってツッコミを入れていたところ文字通り泣きの一回で再度紙幣を入れたら今度は撮影に成功して下手な歌をうたいながら店中を踊り歩くというシーンになりババアが幼虫の帽子をかぶっていたのでキモいやめろと怒っていたら店の片隅に箱に入った香水用みたいな小さなビンがあってこれ番組の冒頭でも出たけどここでも結局正体不明のまま終わってしまったし番組の最後は酒がうまいのは富山か金沢かというアンケートになってもしそこも外したらいよいよ金沢には虫しかなくなるぞと危惧していたら後日談でさっきの手芸屋のババアがレストランに青い巨大な巻き貝を生きたまま持ち込んでいてババアが虫好きなのは分かったがどういうつもりだと詰問したらこの子もきっと人恋しいのよと言われて逃げ場のないこちらに中身が伸びてきたのでギャーと悲鳴を上げるところで目が覚めて夢だった。最後これ悪夢なんだけどよく覚えていたので仕方なく書き残したってワケよ。あと、メガネ屋に行ってクリーニングとネジ締めをしてもらったんだけど外見たらすごく暗くなっている夢を見た。これもよく覚えている、というのは夜に眼鏡屋なんて行ったことがなくてすごく新鮮だったからだけど、それにしちゃその周りのことをあまりに覚えていな過ぎなんだよな。午前十時の起き抜けには、ここは資本主義ではないと角ばった制服を着た男に言われる夢を見た。まったく覚えてない。ソ連か? 正午過ぎの起き抜けには、ドイツで穴掘り席の看板が二種類あってそれは許可されているものと禁止されているものなんだけど看板の絵がスカートをはいているのでほかのひとが女なのかと言っていたが1887年と書いてあるしその頃は男もスカート履いてたかもしれんぞと言い返す夢を見た。表記の話なのでアラビア数字で書きました。最後に、昨日頭痛と胃痛にうなされていて床で寝たとき、ひらがなの「つ」の書き順を示せと言われて一画じゃねえのかと思う夢を見た。
今日は天気が良かったので家中の窓を開けた。なんかまあ、クドい話なので度々アレなんだが、ツイッターを開けたらアカウント関係でゴタゴタしてたのでなんかまたネットの有名アカウントが凍結されたのかなと思ったんだけど違っていた、児童については想像することすら許さんというツイッターの新規約の話だった。これさあ、ポリコレとかリベラルは正しいんじゃなくてインフラを握ってるから強いだけなんだよな、ポリコレの外にある人間をツイッターとか音楽賞とか映画賞その他の社会から追放することができるだけで正しさとは関係ない。強いものが正しいのだという考えなら別にいいんだがそれって戦争の論理だしなあ。特にツイッターは代替可能性の少ない社会的インフラになっているわけで、凍結されると交流や宣伝、仕事ができなくなって困るひとも相当いる、そういうものにポリコレの刃物を突きつけてツイッターの倫理を守らないなら対話の余地なく殺すと言うのは差別と何が違うんだよ。この代替可能性のない社会的インフラという表現を簡単に言うと、ツイッターで凍結された場合、普通のやり方ではその不当性を、「強い社会性を持つツイッターそのもの」では表明することが出来ないところが問題だってこと。例えばツイッターで凍結されてもマストドンとかガブで意見を表明することはできるけどそれは「ツイッターでは」他人の手を借りない限り拡散できないわけでしょ、そういった意味では普通の社会より厳しい、普通の社会だと社会から何らかの形で排除されてもかなり直接的に社会へメッセージを届けることができるはずだ。こういうのって、排除より対話を重視するリベラルのやり口とは到底思えないし、そういった意味でツイッターは差別をしていると思う。ツイッターって競争相手がいないのがダメなんだよな、だから最低限の規約ではなくて完全に主義思想を振り回しに来てる。アマゾンが割引を業者に負担させようとしてるのと同じでさ。差別っていう論点に話を戻すと、これは何回も言ってる話けど、「黒人や同性愛者はこの店を使うな」と言うと差別なのに、「法を犯してない小児性愛者はツイッターを使うな」が差別じゃない理由が分からない。これについてツイッター社から合理的な説明を聞いたことがない。
こういうことを考えながら雑なフィールドレコーディングを聞いていたけど、モゴモゴ言ってるなと思ったら急に音量がでかくなったりするので、マジで無編集なんだなと思った、それはそれでいいんですよ、ただ非常にファイルがでかい。困ったなーと考えているところに川柳サイト、じゃねーや、おれが川柳を応募してる俳句サイトの更新が来た。やっとおれが掲載されたPDFが更新されたのか、と思ったら、今回の号まで更新されててビビった。ビビったはいいが前号までとは違って、応募したおれの作品がカスリもしてない。これは残念でしたね。おれに実力がなかったということなんでしょう。まあ川柳が掲載されることを期待していなかったかと言われれば嘘になるしめちゃめちゃ期待してて恥ずかしいな~という気持ちだが、この埋め合わせのために近日中に川柳でも更新するかという気持ちにはなった。
街の方へお出かけ。ガレージに向かうとまたまた入荷があり、前回買い逃した数学の本が少し復活と言うか、重複分が蔵出しされていた。買おうと思って飛びついたんだが汚れがひどい。いくらなんでもキツすぎるレベルだったので、これはなくなく諦めて、代わりに漢文・古文・数学の本を一冊ずつ買った。数学の本というのは買い逃したものとは別で、今まで全く見たこともないものです。で帰宅すると窓を閉め忘れていてゾッとした。いや、人間が出入りできない、もしくはできてもかなり無理が生じる小ささの窓で、家に家族がいたからいいといえばいいのだが、確かに指差し確認までしたのに閉め忘れるというのはどういうからくりなんだ。ちなみに帰ってきてからなぜ気付いたかというとヒヨドリの絶叫のせいです。仕方がないのですべて忘れて買ってきたばかりの心中の本をちょっとだけ読んだ、まだまだ読み始めだし文章になれていないこともあってスピードが出ない。関連書籍は著作権が切れてるからイケそうだなと思ったが著者の死が一九六二年なので若干微妙だ。検索してみたらどうやら悪魔の死後著作権保護期間延長の罠に引っかからずちゃんと著作が公開されているようだったので、胸をなでおろした。あとは夜中の話だが、労働始めたという理由で芸術活動をやめちゃうひとを見かけた。そういうのが悲しいのでベーシックインカムを導入してほしいんだよね。
セフレこと世界ふれあい街歩きアメリカ・サンフランシスコ。ポリコレの牙城です。うーん、ビル街じゃん……。電動キックボードみたいなやつを操るエリートが出てきて、エーとなった。その後は街中を走るケーブルカーが終点で回転していたのだがそれが人力ということで、デジタルテクノロジーの街だがこういうフィジカルなものもありますよ的な展開であるようだった。それからきつい坂道を越えてチャイナタウンへ向かう。さっさと通過してリトルイタリーへ、イタリアの漁師が移民がなんたらとか言っていて、まあ普通だなという印象を受ける。丘の上からメチャクソの都会を見るがこれは絶景だろうか。フィッシャーマンズワーフに行って、イタリア風の街並みを見て、食用の生きたカニを見る。カニ帽子野郎がいて浮かれてんなと思ったけど、どうやら悪の家族経営らしい。家族経営だと労働基準のないハードワークも素敵な家族エピソードになるの悪過ぎだろ、どこがポリコレだよ。おれがさっきから否定的なのは別にポリコレだから否定的に見ているというのではない、単純に人間的な人間の生活がないからだ。別に都会のお茶目な部分を見たいわけではない。歴史コーナーでは、サンフランシスコも最初は小さな港町だったという話を聞く。それが今ではポリコレの聖地、すごいですね。でここから、既存の価値観の話になり、出た出た、LGBTと多様性。そうですねとしか言いようがない。一方、カラフルな家の前には、古い車やバイクを磨くローライダーズと呼ばれる集団がたむろしていた。チンゴナと呼ばれる女の腕毛がすげーなと思ったらゴリゴリのタトゥーだったのでコワッと思ったが、まあ雰囲気には合ってる。ただ、車があんな爆音出すのって、サンフランシスコでは許可されてんのかな。めちゃくちゃうるさい。バイクの次は壁画で自己表現を試みるひとたち。特定のひとを除外してないという意見にはちょっと賛同できないがまあ金持ちが集まる街だと思われているという自覚はあるようだ。ここらでナレーションが入り、ヒッピーいないな〜って言ってたが、それは失礼なのでは? 地べたに座った青年が、婚約者と別れてドラッグ溺れてそれから二年旅してる二十一才、といったプロフィールだったんだけど、ちょっと嘘っぽい。さらにその先はLGBTの地区だ、道理で男性同士のカップルがチラホラ……というナレーションが入ったけど、確かめたわけでもないのに男がふたり並んで歩いてたらカップル扱いなの問題ないのかよ。ドラなんたらクイーンにゲイの誕生日会へ誘われる。ここぼかしているのは別にイヤミとかじゃなくて、ドラッグクイーンなのかドラアグクイーンなのかよく分からないからだ、字幕ではドラッグになってた気がする。その誕生日会は、LGBTはみんな明るい! みたいな印象で彩られていたが、こういうのも根暗なゲイとかからしたら余計なお世話なのではないか。寄り道コーナーはサンノゼ、あれ前もサンノゼに来なかったっけ……。ミステリーハウスというが、あのめちゃくちゃ増築された有名な奴だったので特に感動はしなかった。ロープで封鎖された入れない場所あるからあんまりミステリーという気はしない、夜に来たらそういう雰囲気ありそう。戻るとなぜか金持ちの住宅街に。そして壊れた教会をピカピカ光るローラースケート場に改造している爺さんがいた。外に出ると日没で十七時ぐらい、桟橋みたいなところでカップルがイチャイチャしてて、交際二か月なのにもうサンフランシスコに引っ越してこいとか言っている女がいて強いなと思った。サンフランシスコの産業はアメイジングとのこと、そうですか……。以上です。まあ、都会感が強すぎてバッドでしたね。