ぐ戒

古書店一店舗目に収穫がなかったので二店舗目に向かったらカーテンが閉め切られていてかなり暗かったし我慢するかと思ったけど他にも客いるみたいだから大体の場所なら知ってるスイッチを手探りで探して電気をつけて本の奥付を集めた本という少々変わったブツを手に取りレジに行ったら外人の一団がでかい声で騒いでいてどうやら近所のラジオ局で番組を持っていたが今日で終わったらしくじゃあしょうがないかと思っているとタイ人がふたり残されレジでつまずいていたので雑貨の場所を見てスペースシャトル型のハサミの値段が三百円であることを確認する夢を見た。スペースシャトル型のハサミ、普通に欲しい気がするな。あと、おしゃべりな芸人をたくさん集めた番組を見てたら話の展開がうまくて感心してたのに一時間で終わったから出演者からもブーイングが飛ぶ夢を見た。起き抜けには、説明書すっ飛ばして敵を倒してしまったのでこの先チュートリアルが出なかったらどうしようと不安になる夢を見た。これらふたつの夢の記憶はほぼない。
昨日寝る直前に頭痛になって、今から寝るからちょうどいいわと思ってたら普通に今でも痛いし、面倒なことになったなと思った一日の始まりだった。だから基本的にテンションが低い。とりあえず今日はリリース作業があったのでその前にじぶんで作ったノイズを聞き直していたんだけど、引き寄せられるようにしてカラスがやってきた、お前もおれの頭痛をバカにしにきたのか! ニュースを見て知ったんだけどなんか最近徘徊っていう表現すら老人もしくは老人の騎士団が嫌ってるみたいなんだよね。いわく徘徊ではなくて(つまり無目的に歩き回っているのではなくて)、目的がある歩行なんだという。それで「いいあるき」などと表現しようという動きが一部にあるらしい、率直に言ってバカだと思う。だって、老人を痴呆症と呼ぶな徘徊と呼ぶなみたいなノリがある一方、「ニート」は日本式で良いみたいなルールがあるでしょ? それだったら日本式痴呆老人が日本式徘徊をしていると言えば良いのにそうしないっていうのは意図的な言葉の操作だと思うんだよね、そういうものは平等と呼ばない。だいたい徘徊を「いいあるき」と呼ぶってなんやねん、おじいちゃんがいいあるきをしていなくなりましたとか言うのか、一個もニュアンス伝わらないだろうが。そうだなあ、無職のことを「いい生活」と呼ぶようにするんだったら考えてもいいよ。とにかく言葉狩りをしてある程度でも平和になった社会などひとつもない。
今日のお出かけではひさしぶりに近所のブックオフに行ったけど特に何もなかったというか、訪問の感覚を一週間以上空けたはずなのに商品に動きがなかった。リサイクルショップはオシャキンことキントーの薄いコップが三百円で売られていたが特にこころが動かず、近所でいつものベトナムクラッカー買って帰宅。安い輸入菓子としてフランスのガレットが売られていてうまそうではあったがこのおれがガレットとかいう高貴なものを食っていいのだろうかと悩んだ結果ベトナムのクラッカーを買うことになったんだけど、日付が経過した今思うと、あの日ですべて売り切れたんだろうな、後日行ったらガレットなどはひとつもなく、ババア向けの乾き物だらけになっていた。
ところで起きたときにまだ残っていた頭痛ですがね、これが全然止まんないから薬を飲もうと思った、ところがこれが空腹だとまた胃痛の原因になってしまうから、パンを食ったあとにしようかな〜と考えながら、まずはガッツリ掃除機をかけた。それからパンを食って頭痛薬を飲んでパンをコンティニューした感じですかね。ところで昨日買った本、あっ思い出した昨日は記録がなかったけどガレージに行ったんだった、そのガレージで買った本の表紙に著しい汚れがついていた、これはそのことを承知で買ったんだけど、今ゴシゴシやってみても表紙が削れるだけだったので、文庫本だったこともあり表紙つまりブックカバーを捨ててすべてが完了した。夜は中国の貧困脱出移住を見ていた。こういった中国の文言は力強いし、村の名前は希望マンション並みにダサい。つーか都会の中国人は、同一民族であるはずの山奥に住んでたひとのことをナチュラルに「山猿」って言ってるのですごい、漢民族とは一体何なのかと思ったけど、技術の発達にモラルの発達が追いついてないんだろうな、微笑ましくもある、しかしモラルが成長してないとはいえ山猿はねーだろ、豪快だ。中国政府は何をやっているかと言うと、帰村を防ぐために元の村をブッ壊していた。そして移り住んだ村民はきらびやかな素晴らしい生活が始まって二週間でぐったりしてしまい、未来への展望がないという穴に落ち込んでしまった。見ていて完全に希望がなくなり暗い気持ちになる映像だったな、ただでさえ頭痛で苦しんでいたのでハートがズタズタになっちゃったよ。深夜は感想を書かないビッグガンガンを読んでいた。検索しても何も出てこないんだけど(この時点ではそうだった)、ビッグガンガンで読み切り書いてる春夏冬アタルって作家、昔ぱれっとで連載していた30M先って作家の絵柄にそっくりなので同一人物なんじゃないかと思った。おれの萌え四コマアンテナがそう告げているんだよ。雑誌の雰囲気に対して随分と牧歌的だったから萌え四コマのオーラバリバリやなと思った。オート/コーネルのイガラシユイ? もビッグガンガンヤングガンガンで読み切りを掲載していたはずだが、こっちはゴリゴリにエロに寄せてきてたよね。おれは萌え四コマ作家全員に幸せになってほしいので運良くいい結果がつかめるといいと願っている。