ぐ戒

夜の大通りを自転車で走っていて一旦通り過ぎたんだけどちょっと待って今カニピラミッドがあったんだけどと言って全員ではないが一緒に戻ってもらいコンビのの光に照らされた駐車場を見てみるとカニピラミッドの土台だけが残っていてカニは悉く轢かれていたのでこんな残酷なことってあるのかとカニを拾い集めて一体足りないなと思ったら側溝から出てきたしあまりにもひどくて気分が悪いので気晴らしに用事も特にないがそのコンビニに入ると悲しみに暮れた学生たちがほとんどの商品を買い占めているし入り口近くの小さな棚に入った古書を見てみるとそれすら完全に売れ残りだが探していたものだと感動する夢を見た。カニに対する強い思い入れは一体どこから来たんだろう。起き抜けには廃墟でうちずんじよと言われている夢を見た。古文的なことを言われたはずでそれが「うちずんじよ」だったはずだが記憶が定かではない。
今日も雪かきで出かけられてない。雪かきが原因でというわけでは、いやあるか、でも原因だとしても大本の原因は高く降り積もった雪だからな。とにかく芸能人が八十キロの米で殴られたのかと思ったら「殴られ」じゃなくて「贈られ」だったし、ネイチャーパワーってなんだよひどい見間違えだなと思ったらそれはそのままの記事だったし、しかも脱税案件だったので世の中は凄まじい。そんな中、昨日の高円寺の店は預かった楽器を質に入れてたというニュースが流れてきたし、人間が誰も信じられなくなった、最悪のパターンじゃん。ところでこれはニュースではなくて単なる話題だが、東京拘置所? に近いマンションの売り出しチラシがまるでそのことに触れてなくて逆に不気味だみたいな話があって、それに対するリアクションが逆に安全だと言えるみたいなやつだった。これって常々思ってるんだけど交番に近い民家が得ってことなのかな? セキュリティー上は確かに安心感あるかもしれないけど、交番に時々来る変人のあおり(声など)を受けそうでもある。聞いた話によると終電をなくしたひとがやってきてワーワーみたいな話もあるらしく、じゃあ拘置所が近くてもダメだろという結論が出た。
あとなんか日本のツイッター社に異議申し立てに行ったら謝罪専用じいさんが出てきて石の床に跪いたというホットなニュースが提供されたのでワクワクした。これはおれがツイッター言論統制の中心地だと思ってるからで、本当なら本社では人権が無視されているんですねえといいたいのだが、それとは別に日本の支社から米国の本社にファックスを送ったという文面を見て疑問が生じた。これってさあ一時期、外国との比較で日本は未だにファックスを使っているプークスクスみたいな話があったはずだが、米ツイッター本社にはファックスで異議申立書を送らないといけないのか?? その辺が意味不明だな。狭き門として使われているのかな、ファックスという古代の装置が。今日はこれ以外はずっと猿飛佐助を読んでいたし、小説を読むのは割と得意なので読み終わりそうなところまで来た。
セフレこと世界ふれあい街歩きは、ポーランドグダニスク。駅は近代的、目玉の形のバヤデルカというチョコ入り菓子パンが売られている。これはハロウィン仕様ということで、普段から目玉かどうかは分からない。箱みたいな古い建物があり、広場にポツンと建っているため、なんとなく異様な雰囲気を受ける。黄金の門を抜けて進むとハトと戯れているババアがおり、ハキハキ喋ってるけど九十八歳とか言っててマジでスゲー。別の噴水だかなんだかには像がくっついていてそれはネプチューンの像であり、港町だから海の神様を祀っているとのこと。で鏡みたいな川沿いを歩くと、クレーンのある建物が復元されていると教えてくれる釣り人がいる。西欧でもよく見るタイプのやつだな。革を挟んだ向こう側、つまりそのクレーンのある建物が実際にある側の道路には、ごついヒゲの新郎が夫婦で記念写真を撮っていた。ここから急にロシアみたいな寒いアパートの住宅街になる。ストリートビューでよく見るんだよね。黒猫が出てきて興奮したけど、メシ食って即去ってしまった。その猫を世話する小屋をおばさんが適当に作っているらしかった。歴史コーナーは第二次世界大戦社会主義の話。本編に戻り、人通りの多い路地でガーゴイルを写生する学生にインタビュー。思ってたガーゴイルとちょっと違っていて、全身像ではなく、一部だけが象られたものであった。シュイーンという音がする方に向かうと琥珀を削っているジジイがいて、そのまま琥珀工房に連行される。昔は造船所に努めていたがクビになったらしい。その後、第二次世界大戦のさなかに戦った郵便局員のモニュメントにランタンを捧げる母と女のガキがいて、そのモニュメントが銀色だったため、あんまり暗い感じはしなかった、しかしそのあと、ことさら暗く射殺の様子が語られたのであった。で、通りを進むと今度は百七歳のババア出てきた、さすがにシャキシャキ歩いているわけではなく、ひとの助けを借りているため、まあまあな歩き方してるといえる。ところでそのババアが二を示すときに裏ピースしてるからここでも裏ピースジェスチャーが通じないことが分かる。しかし百七歳のババアが「若い頃男たちはわたしのスカートがめくれる度にピンクのパンツが見えると喜んでいた」と言っていて結構つらいものがあるな。寄り道コーナーはソポト。歪んだコーヒーショップがメインかと思ったらそこは添え物で、ロマンチックな桟橋を見に行く。寒々としたバルト海を見せられたあと、突然着替える女、なんと寒中水泳クラブの副会長らしい。さすがにこれは仕込みじゃんと思ってしまったが、その女はともかく参加者は高齢者が多く、マイナス二十度でも入るのよ! 私たちは二十歳なのよ!! と明らかに太ったおばさんが主張しており、そうか、脳が……と思った。戻って、造船所へ。ポーランドの造船所はノルウェースウェーデンより条件悪いらしいが、中の様子を見せてはもらえなかった。近代的な通りには男たちが集まっていたが五人全員がヒゲだった、IT関係はヒゲが多いらしい、嘘をつくなプログラマー!! ここで遅めのグルメコーナーだが、脂っこい料理が多かった。このあとは墓地だったんだけど、ナレーションが「わぁっ……! 墓地だ……」というテンションの使い分けをしたので、ちょっと笑ってしまった。暗いエピソードを離す夫婦がいる墓場を抜けると港、パンダコスプレの奴がいるけど無視されて、船長のコスプレの奴に話を聞く。花を売っているため、船長の格好をしているらしい。つまり売れ行きがいいのだとのこと。以上です。人間は変人と高齢者が多くてなかなかだった。やっぱポーランドの治安は良さそうだな。