ぐ戒

ペンションの中が螺旋階段でつながれていて見たい二十四時間テレビの後半がテレビの不調により見られなかったし他の部屋も予想以上にひとがいて不便だったのでそのあとリビングで最終回が見られるよと誘いを受けたがエンディングだけ見てもなあと思い断る夢を見た。諸事情により日記が遅れているためこの夢を見てからもかなり時間が経っている、にも関わらずよく覚えている。螺旋階段の柱がメチャクチャ細くてかっこよかったんだけど冷静に考えると怖いな。あと、ゲームの中でキャラを見捨てて海に沈めて陸上へ向かうとパーティーを大量のモンスターが襲い分断されてしまったが所詮雑魚なので各個撃破してから水の中を歩く能力が自らに備わっていることに気付いたけど水死体を見るのが怖いので使わない夢を見た。水死体を見るのが怖いと言っているシーンで既に海底の様子を想像していたので、この夢の続きがあれば底へ向かっていたのかもしれない。
起きたらでっかい殺人事件が起こっていた、さすがに九人殺害は怖いし、マンションなので大家がかわいそう。昨日寝るときまでふたりとか言ってて、でも複数とか言ってるし三人か四人はいそうだな怖いなと思っていたら、実際九人だったのでそれどころの話ではなかった。犯人がまた見た目にはハキハキとした青年だったとか言っているし、おれみたいに暗い人間こそ優しくて平和だと分かってもらえる可能性がまた高まったな。インターネットでは人間のこころを持たないものたちが顔文字やそれに類する文字を九つ並べて凄惨な事件を揶揄していて、そういうのはマジスゲーなという感じだった、おれは特に平和を愛するというわけではないが、もうちょっと時間くれやと思っちゃうんだよね。ところでここで平和なニュースを書き足しておけば、ガキなんか嫌いだけど昨日の地元ニュースでガキどもがハロウィンの格好をしてお菓子を貰いに来たみたいな映像が流れたとき、そのガキどもが「トリックオアトリート」て言う前に「すいませ〜ん」って言ってたので笑った、そんなんいたずらする気ゼロやろ。
今日も街の方へお出かけして、図書館で異世界の書の解説やあとがきを抜き書きした。それで帰りにガレージに立ち寄ってみると新しい本が入荷している。そこで暗くなっているというのに魔法の本とバシュラール(実質魔法)の本を買って、店を出ると既に真っ暗だった。まだ午後五時過ぎだぞ。あまりにも暗すぎてきれいな夜景を拝むことすらできてしまい、自宅に到着してみると午後六時ジャストだった。これだけ暗いとやはり一変自室に戻るより先にコーヒーを作った方が早い、一旦腰を下ろしてしまうとまたインターネットとクネクネしてしまう、というわけで先に作ってからクネクネしたってわけ。つーか、今日のセフレはロシアのイルクーツクなんだな。どんな街だろうと思って調べてみたら、なんと金沢通り(Улица Канадзавы)がある。どうもナンシーに加えてこっちの方も姉妹都市らしい、徽軫灯籠まであるからマジで金沢だ。つーかイルクーツクの金沢通りでウオッカ作ったら実質金沢の地酒じゃん、やろうぜ、そしておれが無料で消費する!! 姉妹都市というからには他にもあるわけで、調べてみるとバッファロー市にも徽軫灯籠送ってるし、なんとベルギーのゲントにも徽軫灯籠を投げつけていた……。とにかく姉妹都市に徽軫灯籠を投げまくる金沢市、スマートではない。
ところでこれからセフレの感想を書くので先に深夜の話を書いておくと、ダウンロードしている間に異常が発生してブラウザが止まったんだ。まあそれはよくある話なんだが、強制終了となったので再度ブラウザを起動したら真っ白。ファイヤーフォックスのタブが完全に殺されていた。おい、ファイヤーフォックス!!!! その後どれだけ苦心しても悪戦苦闘してもタブが復元されない。こんなことは許されないぞと恨みのパワーがふつふつとこみ上げてきた。おれはそれでも一ヶ月に一度ぐらい、全タブをブックマークするという手段でバックアップを取っていたんだが、よりによって次のバックアップが来る一週間前にタブが消えてしまった。なんて無力なんだ、完全に無力だ。十月十四日までのタブは取り出せる、これはバックアップと、その他ファイルからのサルベージによってだ。しかしあとは無理だ、こんなことでまた人生の時間を無駄にするのか、ファイヤーフォックスが変なバックアップの取り方をしているせいで……、つまりバックアップのバックアップを取ってすぐ昔のバックアップは捨てるという、一度きりのバックアップというやり方をしているせいで……。とにかく一時間ちょっとかけてようやくタブを復元したときにはもう深夜も深夜になっていて、こんなことは完全に無駄じゃないかという気持ちが非常に強くなった。あまりにムカついたので、バッチファイルの作り方を調べて、完全なるバックアップ体制を整えた。ここからはじぶん用のメモなので他人はアテにしなくていいけど、firefoxの開きっぱなしタブ情報はおそらくプロファイルの中のsessionstore.jsonlz4に依存していて、直前版がsessionstore-backupsの中のrecovery.baklz4かpreviousで、それをsessionstoreに書き換えて戻すとクラッシュする手前に戻すことができる。でsessionstore関連のファイルは小さいのでこれをフォルダごとバックアップ取ることにしたってワケ。
セフレこと世界ふれあい街歩きは、ロシアのイルクーツクシベリア鉄道から降りて街を歩くことに。列車の時刻表はモスクワ時間で統一されているため駅の時計ににモスクワの時差を加味した時間が表示されている。とはいえ違和感はあるがそれは生活しているひとにしてみれば関係ないことなんだろうな。大きなアンガラ川に橋がかかってるんだけど、そこに「モラル!」って落書きされてるし、こういうものを堂々と放置してるあたりロシアっぽいと思う。しかしおばさんが釣りしてるの珍しいな、セフレで初めて見たかもしれん、だいたいおじさんがやってるんだけど。ほぼ毎日釣りをしていてローチとカワカマスが釣れたらしい。なんか日焼けを防ぐ装備もしているし、毎日釣りに来れればいいんだけれどねえとも言ってるし、狩猟民族っぽかった。ボゴヤヴレンスキー聖堂に入ると、そこには忙しく動き回る人間が複数いた。どうやらこの聖堂は社会主義下でパン工場になってたいたようで、それを修復してる最中らしい。オッサンが労働する神の下僕みたいな発言しとるのでいけ好かないが、その割に随分いい「仕事」させてもらってるじゃんとも思った。ここで結婚式云々というくだりがあり、さすが太る前のロシア人女性はきれいだなと思ったんだが、どうもシャンパンを飲むらしくて、おいロシア人シャンパン飲んでんじゃねーぞ!! と思ったけどそのあとにウオッカ飲むらしい、すみませんでした……。というかシャンパンのあとにシメでウオッカ飲むってなんだよ、シャンパンのことジュースだと思ってそうだな。やや乾燥した道に出るとそこにはクワスと呼ばれるシラカバの樹液の飲み物三百リットルを売るおじさんがいた。一切馴染みがないから炭酸抜けたコーラみたいな見た目だったけど、甘そうでもあったのでこの感想は当たっているかもしれない。歴史コーナーでは年取った子供が出てきて、なんだなんだと注目して見てたら、子供鉄道コーナーだった。おい! 路地に戻る、絵を売っているおっさんがいて、土産用に手のひらサイズのグッズも販売している。どうも学生時代にカンニングペーパーを作ってたらその技術が発達して絵描きになったとか言ってるみたいなんだけど、あながち嘘でもないだろうし、本職がこれなのかどうかも怪しい。広場に向かうとまたクワス売りがいたが、その奥に家族が三人で腰を下ろして、子供の学校が云々という話をしている。この家族というのが女三人三世代で全員ムキムキ、悪い言い方をすれば小デブだったので、もう冬に備えているのかなと思った。広場を過ぎると汚い木造建築だらけになってきて雰囲気あるなあと感心してたらどうも中を見せてくれるらしい、何気なく家族構成を聞くスタッフの手口、怖い……。しかし外側がボロボロなのに内装がめちゃ豪華だな、どうなってんだ、地震がないからこんなに大胆なことができるんだろうか。不思議なことに女の子しか生まれない家だと言っているし、夫はどうも婿入りしたらしいな。噴水の周りでは、シベリア人女子は着衣のまま噴水を浴びるという情報を得たが、シャツビショビショなの普通に嫌じゃないのか。寄り道コーナーはバイカル湖、有名じゃん……。バイカル湖で魚が見れなかったという流れから調理済みのものを見せてくれるノリはきらいじゃないよ。バイカル湖の展望台に色とりどりの布切れ括りつけられてたやつ、説明あるのかと思ったらなかった。バイカル湖の水は飲めるそうです。戻って、ロック学校で頑張ってる青年に背後から嘲笑の嵐を浴びせているシーンを見てしまい、つらい。とはいえこれはコミュニティーの空気という可能性もあるため、この辺の人間は神経が全員図太いという可能性もある。また別の道で看板に誘導されて中に入って見ると露天に豪快に本が平積みにされている。看板にはどうも本の隠れ家と書かれていたようで、ここでは捨てられてた本を拾って百円で売ってるらしい、オイッおれの嫌いなやつやんけ!! おれはそれをされたくないからわざわざ汚して捨ててるんだぞ!! プレゼントのためのサインが入った本を本人のもとに届けてやりたいとかチンプンカンプンなことも言ってた、それはいつの間にか手元からなくなったケースに限られるだろ。ゴミとして捨てたものを戻して誰が喜ぶんだ。しかも良い状態のものを選別するとか言ってたので最悪だった、悪い状態のものは結局捨てるんじゃん!! 柵に寄りかかって(スタッフがそう依頼したのだが)、女三人が「俺達の愛はバッテリー切れ」と歌っているのは若干渋かった。グルメコーナーはマトリョーシカに飯を食わせるシーンがあり、若干狂っていた。そのコーナーから戻ってみるといよいよ終盤、路地にライダー仲間が集っている、ナレーション曰くドクロはかっこいいとのこと。長い冬はバイクを整備して過ごすから苦ではないと言っててすごいなーと思った、おれは一年中自転車乗りたいからそんなこと絶対に思えないんだよね。川辺に戻ると太い女性歌手がいて友人と喋っていた。その歌手の乳房で終了と相成った。イルクーツク、素敵な街でしたね。