ぐ戒

正午過ぎの起き抜けには、すべての書類を許可なしに閲覧し記憶できる能力を持つ魔王はかっこいいかどうか不安なので通りすがりにも質問してしまう夢を見た。かっこいいわけないだろ。なにかが短く短縮されているような気がするがどのみち起き抜けの夢なので思い出せない。午前八時にはふわふわハウスの夢を見たとメモしてあるが、これはなんのヒントにもなっていない。実際そんなお菓子の家みたいな少年少女歓喜の夢を見てたら仔細を覚えていそうなもんだが。というか今日は寝相が悪かったので午前十時前後に何度も目が覚めたんだよね、寝相が悪かった理由は不明だが、これで夢の内容がシュレッダーにかけられてしまったように思う。寝相が悪かったのが起きた原因なのかも正直なところわからない、布団がメチャクチャにならずに目覚めた回数の方がどう考えても少ない。
昨日結局零度まで下がったんだな、実感としてはそうでもないんだが、風がないとかだったのかな、そうでもないと言ってはみたものの、実感としてないんだからまったくない。経験主義だプラグマティズムだ。つまり窓を開けたらさぞかし寒かったろうということが分かるのみだがこんなときに窓開けてたらそれはそれで頭がおかしいひとだしな。でインターネットニュースは特にめぼしいものがなく今日はあのセリフを儚くて良さそうだな、もちろん言おうと思えばどんなニュースを捕まえても言えるんだが、などと考えていたら BREAKING NEWS 今年の漢字は「金」という最悪の文字列が流れてきた。ブレイキングニュースじゃねえんだよ。そんな重大事件伝えるテンションで伝えていい内容じゃないだろ。誰かが今年の漢字のウェイトの謎の重さについて言及していたけど、確かにそうだなと思った、なんで今年を漢字一文字で表現するというテレビでテロップに書く芸当みたいなのが一般的な行事みたいに扱われて、しかもそれをでかい寺の坊さんがでかい板にでかい筆で書いて、それを緊急速報という形で公共の電波を通じて日本中に放送することになってしまったのか。中国にも漢字はあるから日本人といえばひらがなかカタカナだろうし、漢字文化を重視していこうみたいな風潮が一年に一度訪れるわけでもない、単純に漢字をおもちゃにしてるだけで、それに書道的な面白みにも全然触れられていない。今年は書道の本を一冊と、あと蘇東坡と顔真卿の字面の本、法帖っぽいものを買ったので書道も面白いんだなあと感心したものだけど、今年の漢字とかいってバババと書道的に書かれる文字について深く掘り下げるようなニュースもないし、ただ字として、今年で言えばただ「金」ですよというメッセージの派手なアピールのためだけに使われている。結局何のために今年の漢字を決めているのかさっぱりわからないと結論付けるしかないんだよね、個人的には。
ということをウームウームと考えてからサッとお出かけした。まず本屋でまんが雑誌三冊を予約。確認のための電話番号をでかい声で読み上げる店員にちょっとビビったし、未だに「まんがタイムきららミラクルですね」と言われてしまうが、まあ注文は確かに通ってるだろうから良しとする。それからガレージに向かって、太平記関連の本を買った、これはこないだパスしたものだ、結局買うべきものはなさそうだし、読み終わりそうな本もあったことから買うことにした。マンションには何もなかった。帰宅してラオスのラジオを流しっぱなしにしながら着替えたりあるいは部屋を出たり入ったり、コーヒーを作ったり作らなかったり、いや作ったよ、をしたんだが、いつのまにかラオスのラジオからスムニダという声がする。なんだろうと思ってよく確認したら単なる多国語放送だった。せっかくだから日本語でも聞かせてほしいな〜。いやでもミャンマーのラジオみたいに、よく聞いたら韓国語講座なのかもしれないが。うかうかしてたらなんとなく狙ってた本が売れてしまった。まあしょうがない、今は興味の外だし、無理して買って積むのもよくないしな、積むというのは嫌な表現でおれは本棚には入れているんだが、意味的には読んでない本ということで。それが多いのに無理して買うのも良くないだろうという判断だな。