ぐ戒

硬直した猫をおにぎり型のポーチに入れて収納している女が去ったのでようやくその奥にある庶民的なタオルを取ることができる夢を見た。すごい夢だな。多分気分の落ち込みの続きが夢の中に影を落としているから単発の夢で記憶が途切れてるんだろうけど、そういうときにもう原型をとどめてない猫が出てくるの、慰めになってないだろ。あと、なんかファンタジー的なデパートでカバンを何かしてる夢を見たはずで何度かフラッシュバックがあるんだけど思い出せない、こういうのも悔しいな。
なんか昼ごはん食ってるときだけ異様な雨が降っていたけど何だったのかと天気予報のサイトで雨雲レーダーを確認してもその時は上空に雨雲がたしかにありましたよという情報しか入手できないのでそんなことないやろと粘着してしまった。今日は暖かいと見せかけてそれほどでもないと見せかけてやはり十二月にしては暖かい気温なので天気予報のサイトに粘着したところで体感以上の情報は出てこないんだけど。まあしょうがないと気付いたのでリセッシュをほどこしました。正確には半分ぐらいはリセッシュを乾かしながら天気予報のサイトに粘着した。精神がねばついているので。そのあとインターネットニュースで、不気味なほど何もないというミャンマーの新首都を見たが、非常に良い。新品のゴーストタウンみたいだ。行ってみたいが、おれに金があったとして旅行ができるのかというと多分できないんだよな。というのは得体の知れない恐怖感があるからなんだが、今日強迫性障害の本読んだらそういうベクトルでじぶんと合致してるところ多くてキモくなっちゃった。じぶんの予定した通りにことが運ばないと怖いし、環境の変化が怖いし、他人との付き合いが怖いし、新品が傷付くのが怖いし、外のトイレ使うのが怖いから旅行自体が怖い、これだ。公衆トイレに対する清潔強迫というか嫌悪感がマジで酷くて、人間はよくあんなもの使えるなとさえ思ってる。多分仕事したくないのも半分ぐらいは無職から有職者への急激な環境の変化が心の底から怖いからなんだろうと思う、後の半分はそもそも労働に対する憎悪がある。つらいことからは目を背けていい、すなわち旅行が嫌ならしなくていいんだよという解決方法が世にはあるんだが、それを仕事に流用して、仕事が嫌ならしなくていいんだよという社会にどうしてしてくれないんだろうな。流れで変な話をしてしまったのでインターネットニュースの話に戻すけど、地元なので「あえのこと」のニュース流れてきた。神様が追い焚き機能付きの風呂に入れられていたので時代は変わったなというか、神様って追い焚き機能のこと知ってるのかなと思った。
なんかAmazonがボタンを押したら不足品を注文してくれる無線付きのボタンを発売していたけど、あれめちゃんこAmazonに支配されそうで怖いな、というか、値段が見えないのが怖い、値段はいいから欲しいと思ったらすぐさま欲しいひと向けなんだろうか。おれは皇居にトイレットペーパーが届くボタンあればいいと思うけどね。皇族にもお尻はあるわけだし。あるいは一ヶ月に一度ボタンを押す仕事で二十万ほどくれたらそれでもいいなって感じだけど、正直ボタン押すのもダルいんだよな。そのあと出かけようと思って服脱いだら突然やる気を失ったので出かけるのやめたんだけど、これもダルいこと考えてたせいかな。結局家にこもって本を読むということになったんだけど、二時間のうちかなりの時間を一冊の本を読むことに捧げたのに六十ページしか読めてないし深い理解も得られなかったの、無能としか言いようがない。小難しい哲学の本だとはいえだよ。
ニュージーランド首相が「もう燃料タンクには何も残っていない」という外人特有の比喩表現をしてやめてて、それはどうでもいい。こういうとき「もう充分に働いたから人生を楽しんで」みたいなコメントがよく出てくるでしょ、というか出てきてて、そっちの方がムカつく。充分かどうか誰が決めてんだよという疑問があるし、仕事してるかどうかにかかわらず人間には人生を楽しむ権利があるだろという怒りがあるんだよね。それはおれが仕事を嫌ってるかどうかに関わらずだよ。仕事が一般的認識としてネガティブだと暗に認めるなら仕事を任意のものにしたらいいと言ってるんですねおれは。タックスヘイブンをどうにかすればそれだけの金は出てくるわけでしょ。