ぐ戒

古書店でガキなどが走り回る中ダンボールから古い農業書などを掘り出していたが見覚えある本というかコピー用紙を本の形に束ねた横長の冊子が出てきて中見てみたらおれの字だし写真もおれが持ってる本だらけでこれ去年おれが作って捨てた目録じゃんそのまま拾って売ってるのかよとゾッとしたしよく見たら上の方の雑貨コーナーに売ってる貯金箱もおれのじゃんってびっくりする夢を見た。こういう目録は確実に持っていないんだが、しかしそれでも確実におれのものだという実感があったのでなんというかまあ、変な夢だった。そういう個人がまとめた冊子みたいな物も平気で売ってる店に出入りしてるのが悪いんだろうか。正午過ぎの起き抜けには、ウィトゲンシュタインウガンダにそっくりという謎の表現がされた酔いつぶれた猿を運ぶときにウしかあってねえじゃんと愚痴る夢を見た。ウのところだけちゃんと覚えてる。
既に臓器だけが慣れてしまった冷やしラーメンをゆっくりと頂く、なんで食事のスピードを落としているのかといえば答えは簡単で満腹中枢が刺激されないからだ。ただでさえ少ないご飯なのに。それで自室に戻り窓をバァンバァンと開けパソコンの電源を入れインターネットに飛び込んでみますと何も揉め事が起こっていない。平和でよかったですね、おれはよくないけど。それで別に時間が余ったというわけでもなかったが、いい機会だったので届いた本を検品した。全然問題がなかった。そういやなんか石川県の映像版地方ニュースで、オオキンケイギクに対しての注意を長々と放送する地獄があったけれども、あれなんなんだろうな、気をつけましょう、でも特定外来種なので家に植えてはいけません、これは分かる。捨てたら法律違反ですってのが全然意味分からない、じゃあじぶんの所有している土地にオオキンケイギクが生えてきたら抜いて捨てることもできないじゃん。でも、映像では抜いて捨てる方法を伝授してくるんだよね。しかも役所の髪の長い女がそれを縛りもせずに前に垂らしたまま植物をズボズボ抜いてんの。家族に、市役所に取りに来てもらうんじゃないの、と言われてなるほどなあとは思ったが、そんなめんどくさいことあります? 焼却炉を無償提供してくれないものかね。そしたら要らなくなった本、焼けるし。ほんのこと考えてたら記憶のことに思考するポイントが移動しちゃって、ゲームし過ぎで親にファミコン壊されて代わりにメガドライブ買ってもらった過去が思い出されてなんか嫌な気分になった。走行しているうちに本がもう一冊届いてたので検品する。こちらも問題なし。カバーの傷みってこういうベコベコ系のやつか〜と思ったけど、それは書いてある情報の通りだったし、本文は大丈夫だったのであんまり文句はない。見た目が別のベクトルで悪かったのでそこだけは文句があるというか問題がある。
街の方にお出かけした。ブックオフでは何も買わずに、ガレージの方で、つまり今朝の夢に影響を与えた呪いを刻むガレージのことだが、そこで悩みに悩んでボロボロの荘園の本一冊を買った。ボロボロの本でもいいっちゃいいんだけど、きれいにするというか家に帰って拭く手間を考えるとどうしても抵抗がある。本棚に入れておくことにそこまでの抵抗はない。それより、えーっと最初の方かな、ブックオフへ向かっている最中に、また異常な幅寄せを車から食らった。しかも全部(複数台やってくるというのも充分おかしな話だが)社名が書いてある社用車だった、よく社名が書いてある車でそんな乱暴な運転ができますね。あとで時間出来たらクレーム入れるからな。というか完全に法を守って走ってる自転車に何がムカつくのか知らないけど異常な幅寄せ食らわせてくる車のドライバー、その幅寄せに万が一失敗してはねたり引き倒したりする事があればそこで人生が終了、程度の差こそあれ終了してしまうのによくあんなことができるな。ムカついてもどうせお前が悪いんだから奥歯むちゃくちゃに噛んでパチンコでも行ってろよ。法を守るといえば、トラックの後ろに「法定速度遵守」って書いてあるのが最近ではめちゃくちゃ嫌い、法律守るの当たり前だろ。
酒がない問題というのがある。これの解決の話だ。冷凍庫の底からまだロシアで生産されていた頃のストリチナヤを掘り出したんだ。何年前のやつか分かんないけどアルコールに賞味期限はないから飲んでしまうぞ。しかし泡盛ばっかり飲んでウオッカのことをまったく気にかけていなかったときはまったく思い出さなかったのに、泡盛が切れて、さて次のアルコール類を何にしようかなと考え始めた途端、ウオッカのことが思い出されるというのはなんというか、効率化された脳だな。そういや今ストリチナヤってラトビアで生産されているんだっけ? その冷凍庫の奥底から引っ張りだしたストリチナヤにはロシアンウオッカというなんともたくましい文字が踊っているんだが、どうなんだろう、と調べてみたところ、ロシアンウオッカだとか書いてあったところに今はプレミアムウオッカと書いてあるらしい、そういう画像を見た。実に風情がない。生産地は大事なんだよ。前も書いたけど韓国が嫌いというわけじゃないんだ、ないんだけどさすがにスミノフとかギルビーに代表される韓国産ウオッカは風情がないじゃん。たとえば韓国のマッコリに目を向けて、アメリカ産マッコリとか書いてあったらなんか嫌でしょ、やっぱりそこは韓国であってほしい。じゃあ今のロシアンウオッカってなんなのというと、ふつうのものは輸入されていない、ストロワヤなし、モスコフスカヤなし、スタルカとかなんとか混ぜものウオッカならある、といった具合。近所の酒屋にはグリーンなんちゃらというロシアンウオッカが入ってきていたが、それももう一本だけしか残ってなくて、定期的に入荷するような気配はない。ひょっとしてロシアのウオッカ、弱くなってしまったんじゃないのか。国内消費分は知らないけどさ。そういや昔、お金あった頃はフィンランディアも好んで飲んでいたもんだけどさすがに味を忘れてしまった。だから飲み比べてどうというわけでもないが、ストリチナヤは数年冷凍庫で放置していたにも関わらず香り・味ともにウオッカそのものだと認識できるぐらいストリチナヤだったし、結果的には良かった。