ぐ戒

暗い深海でも先が見えるサングラスを手に入れたので海にあるという相棒のふるさとを探していたけど水深五百メートルぐらいでは見つからなかったのであきらめて紐を辿って水面に向かい船に戻ったがデッキでもずっとサングラスをいじり回すあるいは指にかけてくるくる回転させるなどじぶんでもびっくりするぐらい気に入った様子を見せながら陸に上がりそのまま道路ではない部分の枯れ草を踏んで帰らんとばかりに急な坂道を上るんだけど他の地域のやつはいいよな行き先が都市部ってワケこんな辺鄙で急な坂道を登らされても乗客ひとりもいないんだからおれたちバスとしてはつらいところだよなとぼやきながら上の方に着きかけたところで相棒がまごまごし始めたから完全に頂上に出るまで絶対に振り返るなよと注意しつつ実際枯れ草も絶えて舗装道路になった頂上という名の道路にしっかり立ってから今上ってきた坂道を見下ろすと街が霞んでおりエグいねなどと話し合いながら頂上の小さな村の一角にある役場に行きまだしめ飾り付けてあるのかよ初夏だぞとツッコミをいれつつ人口調査に来ましたと職員に言うと調査用紙を二枚も出されたのでなんで二枚も出してくるんですかと質問したら前任者が殺人事件に巻き込まれて被害者になったので調査が完了しなかったので二枚に書き込んでくださいわたしも現場検証で死体役として駆り出されて大変なんですよワハハと言われるもそんなところで人口調査をしなければならない恐怖に震える夢を見た。この夢よく覚えているだけにバスになってるシーンが異常だな。バスに乗ってるんじゃなくてバスになってるんですよ。本当にじぶんの足がタイヤになってるんだってはっきり理解できてんの。この他にも、サングラスを手に入れてめちゃでかい車に乗り事故を回避するシーンもあったんだけどどこに挟まるのかわからないから実質思い出せてない。正午過ぎの起き抜けには、十四冊の青い偉人の本は十四枚の銀色のフリスビーになりうるという夢を見た。これギリギリな感じで覚えているけど、フリスビーはバラバラに飛んでいってしまった。
いつも通りの時間に大寝坊のまま起きてラーメンを食ってまさしくひるといったところ、すなわち自室に戻ってパソコンの電気をつけて着席しインターネットに飛び込んでニュースサイトに行くまでが一個の枠に収まる行動を取っていますね。別にそういうニュースがあったわけじゃないけどまたもやベーシックインカムが欲しいなーと考えていた、これを考えるタイミングではだいたい経済的に嫌なニュースがあったとか、労働者が冷遇されてるのを見た、おれの無職性に磨きがかかった、などというイベントが起きています。とにかくベーシックインカムが手に入ったら新しいシャツや自転車、ヨガマットなどを買いたいですね。まあその労働者が冷遇されてるってやつはあれですブラック企業が公表されたみたいなやつ。これには後日おまけがついていて実はブラック企業は一社しかありませんでしたというふざけた情報があるんだけどまあそれはその時書くか忘れてるかします。残業時間の違反だったけども、恒常的に残業させてる全ての企業も名前を公表して社会的に糾弾すればいいのに、なんでそれはイケナイという空気になってるんだろうね。まあそれは黙っとこうやとかいう。残業は繁忙期にさせるものだと定義されてるのに恒常的に残業させてる会社があまりに多いしそれが悪いことだと認識している人間もほとんどいないので悪の温床だからそういうことしてる企業は全部白日のもとにさらしてメチャクチャな損害が出るようにし代わりにマジメな企業こそ得をするような仕組みにしたら仕事をしたいみんなが幸せになれるはずなんだがなぜかそういう仕組みを嫌う団体がいる。定時で帰るのは空気を吸うぐらい当たり前なことなのにいつの間にか一酸化炭素を吸うことが当たり前だと思うようになった社会人がたくさんいるようになってこの世は終わってしまった。
ブックオフ方面にお出かけして日本史の小話を買い、例の店でハラールおやつふたつを購入した。ハラール最高! 日本史の小話はなんだろうな、偶然あって偶然買ったみたいな感じだし、山川出版社が新書サイズの本を売ってるとは思いもしなかった。ここからは現代史の話ですけど、NHKの舛添のニュースでアナウンサーが「会場は失笑が漏れていまして」と言ってて、失笑の誤用だと思ったし、別のアナウンサーが「腑に落ちた方はいたんですかね」と言ってて、腑に落ちんなカスと思ったんだよね。国語の話だった。腑に落ちるという表現、悉く腑に落ちないんだけどどうしてほしいの。気の置けない、という表現を逆転させて「気の置ける」と表現しても厳密に言えば間違いではないがメチャクチャ違和感があるし、腑に落ちるという表現からはそれと同じものを感じる。慣用表現ってそんなものじゃないですか。だって意味的に言えば汚名挽回も間違っていないわけでしょう、汚名を挽回したい場合には。でもネタとしてじゃなく、スルッと出されると絶対違和感を覚えるよね。それです。
今日もひたすら無料本をダウンロードしてハードディスクを圧迫し、その間にポッドキャストを聞くという、中学生の放課後みたいな作業をしてしまった。中学生みたいといえばそのあとインターネットの無料でまんが雑誌が読める場所へ行き、ただひたすら読んでいた。ガンガンオンラインの話だが、カトラリーセットぐらい雑誌の付録につけろや。昔それぐらいついていましたよね。なんかでかい付録付きすぎて本の形状がおかしくなってるってこともたしかにあったはずなんだ。今、紙でしかできてない付録が二枚付いてるだけで、豪華ダブル付録なんて主張しているからさあ、唖然としちゃうんだよね。