ぐ戒

午前八時の起き抜けには、古書店が一旦完全閉店するらしく買おうとした本の奥付の位置に値段と別れの寄せ書きみたいなものが書き込まれていて一応二十日後に再開するらしいけどこの切なさだとどうなることかと思ったしおれが関わったまんが雑誌も半年で廃刊になるらしく連載期間が短いのですべての作品のコミックスも発売されないらしく編集長の女がなんとか個人サイトを立ち上げて作品を継続させようとしていたので味のあるAIみたいな話の続き読みたいので応援して急かす夢を見た。なんだかこの夢は悲しかったな、まあ廃刊はいつだって悲しいし、まんがタイムきららミラク突然の廃刊のときは連載ぶった切りで闇に消えた連載が数多くあった。あと、ピアノ対決になっておれは青白く光るジェットコースターみたいな波形を操って後半では手駒を全部突っ込んでノイズにした結果勝利したんだけど二回戦はおれが参加できないしあっちはプロを送り込んできたのでこっちはピンク色の女を送り込み魔法少女だぞと宣伝してたら舞台は西洋風の白の上で平らになった場所だったんだけど先に相手がその中央を占めてしまった魔法少女はその斜め前に陣取ることになり相手の演奏が始まると少し演奏をしたあとに魔法で自動演奏にして前に進み出て幼児化した上で飛び降りたのだがどこからともなくやってきたペガサスにまたがる形となりどうも昔から魔法が得意だったことを見せようとしているようで地上では屋根のない馬車に乗る同じ年頃の女の子たちがいてあの子遅いね心配だねとひとりが言えばその魔法少女のライバルっぽい子はフンせいせいしますわなどと言っていたのだが真っ先にお見舞いの準備を開始しているという夢を見た。後半に行くほどよく覚えている夢だ。変な乗り物に乗っている夢、たまに見るけど、このへんな乗り物というものがうまく説明できない。
なんか今日も揉め事が発生していて、しかもそれで人間たちがかなり深刻に揉めているようだった。これは人間を上から見ている発言ではなく、下臈として見ている発言です。下臈も人間か。とにかく、人間は本来じぶんの住んでる村と親族の揉め事を収めるぐらいしか処理能力がないのに、今は世界中のあらゆる揉め事に答えを出したり、それらを処理した結果生まれたある一定の考えに従わないといけないようになっているので、キャパ超えて狂っちゃうひととか諦めて全無視しちゃうひととかがいると思うんだよね。別に一律に昔が良かったとか言うつもりはない、技術の発展は素晴らしいし、そのおかげでインターネットが出来ているわけだから。でも、このインターネットがあるせいで、世界中の揉め事に倫理的に首を突っ込まざるを得ないのは人間のキャパシティー的に無理だと思うんだよねマジで。例えば外国で深刻な人権侵害が起こっている、良くない、それは分かる。でもそれは農村で畑を耕していて外界との接触が殆どなかった頃には知り得なかったことだよね。それがまあ一件なら分かるが、あっちでも、こっちでも、そっちでも人権侵害、こっちでは性の問題、こっちでは労働、こっちでは戦争、一般人が死んでいる、だとかなんとか、倫理的である限りそれらありとあらゆる問題に首を突っ込んで答えまで出さなきゃならないなんてキツ過ぎる。それでさらにじぶんの生活までするんですよ。おれは常々、基準を出せない関係上緩やかな差別を認めるべきだと思っていて、それとはちょっと方向性が違うけど、でも向かうところは一緒で、人間はいくらかの倫理を諦めるしかないんじゃないかという気がしている。そんなことを考えつつ、あるいは考えを放棄しつつインターネットをしていたら、バランスボールが凹んでいることに気付いたので空気を入れた。バランスボールにカバーがあるとバランスボールがしぼんだときにすぐ分かって便利だな、問題は怠惰だと結局意味がないことだけど。しかししぼんだバランスボールに空気を入れるとカチカチになって面白い、おれは椅子としてしか使ってないから特にそう思う。トレーニングに使うんだったら小さいボールの方がいいような気がしている。それに椅子でもない限り片付けが面倒だし。
今日は出かけてないのでインターネットニュースを読みまくり! 有名人で引き合いに出すから人名を書くけど、橋田壽賀子が死んで、いいひとだったよねという話になっている。どこだったか忘れたけど名誉市民にもするんだとか。おれは人間は生きてるうちに褒めろと常々思ってるので、橋田壽賀子が死んでから名誉市民になるのとかまったく意味が分からないんだよな。死んでから褒めても本人には届かないし本人が得するわけでもないんだよ。みなさんが死んでからめちゃくちゃ褒めてるその褒め言葉を生きてるときに本人に聞かせたらあと一年ぐらい長生きしたかもしれないんですよ、分かっているのか? 人間は生きてるうちに褒めろ。で、完全にインターネットニュースを読み終えてからコーヒーを作りに行ったら、家の前に知らない老人がボーッと立っていた。怖かったんだけど、よく見たら家の前の電柱で小型犬にトイレさせてやがったし、窓をコンコン叩いて注意しても完全に無視された、窓コンコンが大多数の人間に聞こえるということは実証済みだぞ、何とぼけてんだジジイ!! 外で飼い犬にトイレさせる人間は倫理のカケラもないカスだ。夕方から夜にかけてはリリース作業を行っていた。コレクションの変更が何をどうやっても出来なかったのでとりあえずデフォルトでアップロードしてあとから変更してみることにしたんだが、これは失敗したので再アップロードすることになった。いつもここ引っかかるんだけど完全に通らなかったのは初めてだな。