ぐ戒

午前七時半の起き抜けには、タオルで縛ったところを挟むようにカラフルな縞模様になりそこから音が出る仕組みになったのでそれを利用して曲を作る夢を見た。曲、作りたいよね~。いや作っているが。そうじゃなくてこんなへんてこなシステムから音が出るならそうしてほしい。あと、お使いで教授に他人のまんがを綴じ込んだファイルを最上階の研究室まで届けに来たら留守だったし生徒に聞いて机の上に置いたんだけど机一個しかなかったしそもそも聞かなくてよかったなとしみじみしていたら降りるときに大量の不良が待っていて急に本能に目覚めて身体が勝手に暴れ始めたし弱い者いじめしていた不良たちを刃物で脅してどかしていたらボスが出てきたのだがさすがに強くてボコボコにされた挙句スリーカウントまで取られるかと思ったらそれはギリギリで回避してボスが油断したところを背後から急襲しブレーンバスターで吹き抜けから階下に落としたのでこりゃあ死んだかなと思ったら下にちゃんとマットが敷いてあって生きていたしギャハハ笑いでボスを罵倒してからビルの外に出ると急に正気に戻ったし今までのことは全部撮影だったと理解され街の中に消えていくという夢を見た。明らかに狂っているのだがまあ撮影ならしょうがないな、よく覚えていて面白い夢だ。あとあと、コンビ名は覚えられても芸人の名前ってすぐ忘れちゃうんだよねと白状したらあるコンビが我々は顔が四角い方がボケだよと名刺を渡してきたしそれはボケの顔を短冊状にずらせるシール付きだったので色々工夫してるなあと感心していたら顔面が戻せなくなって焦ったしフォロワーから分かるよクロカワとテレパシーを送られたけどこいつから芸人の話は一度も聞いたことないなと冷静になったし次に喉を改造している物真似芸人が出てきてザワザワしてたので怪人かよと思ったしガチ過ぎて物真似されてる大物女芸人も引いているという夢を見た。これはあんまり覚えてない。さらに、さっきの夢とはまったく別に街を遠くまでフラフラ歩いていたら折り返し地点まで到達してしまう夢を見た。折り返し地点まで歩くという夢は何度か見ているのでほかの特徴がないと思い出せないんだよな。さらにさらに、知り合いに古書店で木箱ごと箱買いした商品を見せてもらったらアッこれはこないだおれがパスしたやつだとなったし買えばよかったなこの店潰れたんだよねと話し合っていたらその話していた場所も古書店で若干気まずくなったしいやーうちも貧乏でさあと急に店主が話しかけてきて五年前ぐらいまでは大儲けだったんだが今ではお土産も販売する始末だと言っているし確かにそのようなものは売られているがそんな彼の背後をぬいぐるみみたいなユニコーンが走り抜けていったのであんなペットを飼う余裕はあるんだなと思う夢を見た。完全にユニコーンだったがそんな生物は現実世界には存在しないので割とすごい夢だと思う。あとは車の中で運転席の真後ろにいたら斜線の入ったガラスの板を見る夢を見たがあんまり思い出せない。
なんか総理大臣がポップシンガーの素材、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するためにおうちにいましょうみたいな呼びかけの一環として自由に使ってもいいと言われている素材を使って叩かれていた。おれは自由に使っていいと言われているんだから別に使ってもいいとは思うが、素直な気持ちとして、するならちゃんとコラボせえやという気持ちがある、歌ったり踊ったりしろ。そういうものじゃないとインターネット的には全然楽しくないというのは確かにある。それとさあ、総理大臣さん、フリーの文化利用は気持ちいいでしょう、という気持ちも強く強くあるんだよね。それなのに死後著作権保護期間を無駄に七十年に延長して国民を文化から遠ざけるとはどういうつもりだよ、文化利用が楽しいなら今すぐ五十年に戻してほしい。おれは反権力的な著名人の方々がちゃんと今回の件を受けて、自らの遺族の利益にも関わるであろう死後著作権保護期間を無駄に(世界標準という完全に無な理由で)延長したことを不当だと言ってくれるか注目しているよ。ちなみにこの日記にはタイムラグがあるのですが、そのような理由で反対してくれた著名人はひとりもいませんでしたね。どうやら体制批判はできても、じぶんの利益に関わる文化の適正な利用には触れられないみたいだ。こんな風に死人の文化利用を著しく制限した結果として、その安全圏から生まれたものがAI美空ひばりとかAI手塚治虫なので本当にダメ、死んだ人間の文化を一般人に使わせろや。
今日は出かけない。まんが雑誌は届いた。ところで何らかの企画で俵万智が自由律俳句を勧めていた。なんでそんなことするのか分からん、いややってもいいけど、その前に短歌じゃないの、俵万智は自由律短歌というか新短歌的なものをどう考えているんだろ。そういうものが明らかじゃないのに、突然自由律俳句いいですよねみたいに言われるとなんか変な気持ちになる。もっと言えば、短歌における自由律とか新短歌を認めると自由律俳句と区別がつかなくなる問題って結構いやらしいと思うんだが、そこすっ飛ばして俵万智みたいなひとに「自由律俳句いいですよね」みたいな態度取られると「俳句はね」と言われてる気がして違和感があるんだよ。その記事での俵万智の短歌に対するスタンスは「短歌は切り取りだけじゃなく、自分の思いを入れるのに向いてるんです。でも、せきしろさんは、隣がおじいかおばあか、それを自分がどう思ったのかは入れない。俳句と短歌の境目ってこういうところなのかなって。」ぐらいだ。自由律の短歌については欠片も触れられてなかった。それで思い立って、何年か前に国立国会図書館デジタルコレクションからダウンロードした新短歌の本、増えてないかなと思って検索したらむしろその本がインターネット非公開にされてた、ひどい……。国立国会図書館デジタルコレクションがインターネット公開をひっそりやめるの何なんだ? 今日はこのあと、リリース作業も行った。
それでは少年ガンガンの感想を書きます。四作品休載してこの厚みはすごいな、すごいけど最終回連発だし、次回はアニメ化もした大人気作品が最終回なのに記念の付録がやっぱりクリアファイルなのか……。ガンガン系列はだいたいクリアファイルと下敷きしか付録につけなくなったけど、下敷きもクリアファイルもそんな大量に必要になる人生送ってねえよ。『無能なナナ』、アニメ化決定。前半パートの身代わり発言、後半を考慮すると伏線っぽいがどうなんだろ、あんまりそんなこと考えないほうがいいけど。で後半、最初に殺された無害なキャラが復活した、まあ予想できた話だけど、なんか正義をやるには顔面が凶悪過ぎる気がする。『恋愛グリモワール』、前回触れた女王のところに行く。昔はなんか無茶ぶりな性格だったのに今は穏やかでむしろお見合いパーティーを開くというも主人公は女王にドキドキという良い展開、しかもこれまでの流れを引き継いで魔物の姿を暴いてしまう。憑依主のこころが乱れたというのもいい表現だった。『英雄教室』、レズっぽい流れかと思ったらなんと剣に子供が出来た。ということは性交したということで終始仄めかしがあり笑った。ところで子供もパートナーが欲しい、というわけで選別会。おとなしそうな奴が取ってから主人公と戦うまでの流れ、美学がある。『おじさまと猫』、童話展開が終始続くかと思ったが、最後の方でライブの約束を守るオッサン。メンバーの遅刻とかじゃなくていじめなんだ、早とちりじゃないだろうな? 『元魔王軍幹部、娘つき 第二の人生は現代で』、読み切りから連載化。第一話なのでほとんど読み切りと同じ、最後も同じだが、主人公も悪役も最初から招待をバラしてあるところが違った。『乙女ゲー転送、俺がヒロインで救世主!?』、占い師が怖いのでお見合いを阻止するのかという話。相手の女を占いで騙す方向性だけど、まずベタ褒めをして主人公が占えよってツッコミ入れるところが猛烈に面白かった。妄想の世界でも最強な友人の姿も良かった。ヘビに噛まれるのどう妥協しても嫌じゃないか?? 『とある魔術の禁書目録』、熱い空中線。とりわけ天使の翼を持ったやつが素粒子がどうたらとか言いながら光線を発射してるのがかっこよかった。最後の再定義のくだりもいいな。ただ人命を救った代わりに街はボロボロだ。『魔女の下僕と魔王のツノ』、魔女が自らの力で魔物も人間も分け隔てなく救いたいと言っており、危険度故に一旦はそれに反対する主人公もそれを認めるといった流れ。博愛的ですね。魔王もなんか絆されちゃいそうになっているのがすごい。『俺の彼女に何かようかい』、最終回、前回人間の姿でやってきたヒロインだったが、主人公の純情になびいて人間の姿とはお別れとやるあたりがうまい。最後を伏せるとひたすらお熱いですねとしか言えないのだが、まあ幸せになってよかった。『スライム転生』、ブリッジ的な話なのだが、前回のボスを吸収して主人公スライムがより一層強くなるという回でもある。そのあと娘を慰めるいい話なんだが、どのキャラも色が変わったことに特に言及しないのがちょっと怖いな。『不徳のギルド』、ヒロインにメシを作ってもらう主人公、そこへかわいい猫の魔物が。男の猫姿はダメと冷静に論じる主人公の潔さがとても良かった。そして乳から魔力を座れるヒロイン。そうこうしているうちに前回のコンビが登場、兄は人形になって生きていたので改めて土下座、人形の土下座はキツくて笑った。このあとも風呂シーンがあるなど盛りだくさん。『ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。』、ラストスパートなので話の方向性が明確だ、とにかくヘタレな主人公が非難されまくる、そりゃそうだが身分差にビビるのも分からんではないという気がする。まんが的なオカマキャラって常に恋の達人みたいな扱い受けるよね。『たとえばラストダンジョン前の(略)』、デートを装ってドーナツ屋を巡りませんかという話に機械の手の女キャラが照れる展開だが、この流れも本編読んでないと若干意味分からん気がする。割とほのぼの展開、最後の返り討ちの流れが良かった。『ながされて藍蘭島』、自分自身と戦う流れの続き、服装を変えているのが登場人物のためである以上に読者のためであるのが面白い感じした。分身方法は主人公が婿入りしてくれたらいくらでも教えると返すのうまいな。『戦×恋』、傷を癒やすためのレズセックス!! のっけからすごいが、主人公たちも敵の本丸女にセックスを申し込まれている。相手は死にたがりだがバランスが崩れるため逆に殺すわけにもいかず、死なれたくなければパンツを脱げと言われるすごい状態。シリアスなシーンなのにちょっと笑ってしまった。『魔女らば魔女れば』、前回の根っこが本格的に飛び出してきて、ヒロインたちに襲いかかる。一方の主人公は地元で感傷に耽っていたが、やはり過去の夢を断ち切れずに再び女装して戻るという話、ここで次号最終回なわけで、うーん打ち切りの雰囲気、という印象が強い、悲しいね。『金装のヴェルメイユ』、扉絵でヒロインの服が用意されてるの面白いし、シーンの節約としてもうまい。魔力補充のためペッティングをするのは主人公の約得だが、本編は実技試験、みんなに派手にやらしておいて主人公は別の秘密に気付く、という流れが巧みだ。『エルフと狩猟士のアイテム工房』、最強ダンジョンに異常があって閉鎖されてしまうが、主人公たちは同行者の情報もあって裏口みたいなところから侵入する。迷いがあるなら先に、という問いかけに、隠れて入るものの暗い力をじぶんで望んだかもと言いかける男、ここで地面が崩壊して、分断されるというのが絶妙だったが、展開自体はかなりシリアス。『ミノタウロスの想い人』、センターカラーなのに短いな、こないだの騒動の後始末みたいな感じ。人間に一瞬疑われるけど花を手向ける姿でみんなが納得という流れ。『私の神様』、最終回。非常に良い! 余生という入り方も良かったし、偉い神様の話も程よく回収している。神様が夢の結論にたどり着くこととそれをいなす主人公の態度も巧みだ。今生の別れが死のイメージではなく失恋のイメージに収束していくのも絶妙だった。最後の最後も、ネタバレはしないけど程よい感傷を残したし、短期で終わってしまった連載とはいえ、全編に渡ってすごく密度の高い展開だったのではないかと改めて思う。『あやかし後宮譚』、ここから読み切り二連発。中国の後宮に入り込む女の話だけど、さすがにビッグガンガンのひとりごとの話に近接し過ぎかなとは思う、まあでも同系列雑誌だしな。猫を中心に据えて、推理部分も猫を決め手にしているところに一貫性があって良かった。『FAM:ROID』、殺人サイボーグを逃してあげた少年との逃亡劇を描く。腹筋、すごく力入ってたな。逃してあげると誘った少年が追手から逃げられないと悟ってサイボーグだけでも逃げてと促す、その態度の変化が感動的だった。後半、ボスが褒め言葉をスカすところも良い。最後のカード破棄もリアリティーがありましたね。以上です。