ぐ戒

街中にアヒルがいて懐いていないがあとをついてくるような状況だったので撫でてみたところ嫌がって向こうへ逃げて行ったし追いかけてみようかとも思ったんだがそこでアヒルは体の表面に強力な雑菌を持っているという話を思い出したので急に嫌になって酒屋に行くと哀れなババアがヨタヨタ作業をしていたので手伝ううちにビンは今日ゴミに出せないと気付かされたのでこれで随分と軽くなるななどと言いながらビンを元の位置に戻していたらその暗がりにアヒルがいたのでアッこいつらと思って店の中をキョロキョロして探したら菓子のケースの裏側にもいたしこいつら食事しようとしているなと思った矢先に卵のパックをくちばしでつついているアヒルを見つけたので追い出せ追い出せとみんなで騒ぐ夢を見た。なんか酒屋でアルバイトというのはもうおれにまとわりつく呪いのようなものだが、その場所としての酒屋は完全に知らない場所だった。あと、パソコンの修理中なのに携帯の画像フォルダーにエッチな絵がどんどん送信されてきて困ったのでむしろ携帯の壁紙に設定して堂々としておく夢を見た。確かにそれは一手ではある。起き抜けには、どこからがふざけた音楽なんだと質問をしたら遊園地の空いてる時間と一緒だよと言われたのでそしたら夜中に作られた音楽は全部ふざけてることになるぞと反論する夢を見た。やり取りはギリ覚えているがどこにいたのかを覚えてない。
何気なく放送大学を見ていたらヒップホップと俳句(や連歌)は似ているという話が出てきたので気になって最後まで見ていたらパソコンを付けるのがすっかり遅れてしまった。おれもうっすらとぐらいなら、俳句とヒップホップが似ているんじゃないか(韻とリズムを気にするところが特に)と思ったことはあるんだけど、ヒップホップの知識が無なのにそんなことを考えるのも良くないかもしれんと考えていたのだった。その教授みたいなひとは、与えられたお題にどれだけウマいことを返すかという意味合いでヒップホップと俳句(や連歌)は似ている、と言っていた、おれは韻律の話なのでちょっと違うが、人間というものはだいたいやることが変わらないのでやはりヒップホップ的ではあるのかもしれん。インターネットニュースを見ていたら中国からマスクが届いたので人情を感じるみたいな盛り上がり方をしていた。日本頑張れみてーなメッセージが添えられた中国のマスクはちゃんと届くのに、おれのドミノが中国の大連から一向に届かないのはどういうことなんだ? しかもこの日本頑張れみたいな中国のマスクって大連から来てるじゃん、おれのドミノどこにやったんだよ大連市!!!!
今日はブックオフへ言った。残っていたので結局アンデルセンの本を買った。三十三歳で年金をもらって幸せに暮らした、アンデルセンのな……。あとついでにグリムの本も買った。そして帰ったらすぐ、うがい・手洗い・人間不信をキメる。そしてパソコンを開くと、エイプリルフール自粛だ何だということで若干の盛り上がりがあった。エイプリルフールを自粛するひとって例年のエイプリルフールにそんなひどい嘘をついているのか? 意味分かってるのか。今回のエイプリルフールでやっちゃいけないことは全部例年のエイプリルフールでもやっちゃいけないんだよ。というわけなので、エイプリルフール今年は自粛とか言うような奴はそもそもエイプリルフールの仕組みに向いてないから一生やらなくていいよ、おいグーグルお前のことだぞ。セフレの感想はあとで書くとして、夜中は頭が痛かったので風邪薬を飲んだ。しかしそうすると異様に眠い。風邪薬を飲んだからだなとは理解できたのだが眠気には抵抗できず、しばらく寝てしまった。そして結局眠気が取れたら頭痛が戻ってくる。何もできなくてムカついたのでインターネットで調べたヨガのポーズを取ったりしていた。そして諦めてちょっと早めに寝た。
セフレこと世界ふれあい街歩きはイタリアのナポリ、通算三回目の訪問だが、今回は、今回だけはこの新型コロナウイルスの蔓延直前の平和な姿という異様な条件が揃っているため面白い。早速ナレーションが、ナポリを見て死ねとか不吉なこと言ってて最高、今は本当に死ぬだろ!! この頃はこんなことになると知らなかったナポリ市民がたくさんいるのも妙にノスタルジーを感じるな、電車からカフェを通り過ぎる。ここで「この番組は今年1月に撮影されたものです」とテロップが出たので映像として完全に出来上がってしまった。そしてそのまま港へ。ここでは自称伝説の船大工が適当な場所に釘をガンガン打ていた。またカフェでは、客がレシートを棒にガンガン刺していた。これは何をしているかと言うと保留コーヒーというおごりシステムで、レシートはそのときに使うチケットになるらしい。つまり金のない奴がカフェに来て、このレシートを取って使うと一杯飲めちゃうシステム。その後、にぎやかな……街……へ向かう、細い路地と階段で立体感がある町並み。何をしているんだろうと思ったら船大工から聞いた仕立て屋のところにまっすぐ向かっとるやないか。ここでは機械で縫ってない自慢を受ける。商店街のお店も開き始めたね……今は閉まっているが……。あとなんか名前を聞き取れなかったがでかい広場に来た。なんか広場の大気が霞んでいるように見えるが気のせいだろう。この広場で目隠しをして騎馬像の間を通り抜けられたら願い事が叶うらしい。女は、幸せになりたい、という願い事を賭けてチャレンジしていたが、二重の意味で叶いそうになくてかわいそうだった。歴史コーナーは地下空間、石切り場などの案内。ネアポリス(新都市)という言葉がナポリになったらしく、貯水池などもある。へーと感心しつつ見ていたら、古代から近代まで一気に飛ばしちゃってなんだかよく分からない感じになった。街歩きに戻ると地図が出るので、そこでさっきの広場がプレビシート広場だと分かる。それから狭くて背が高い建物に囲まれた道にある魚市場を訪れる。おい売り物の魚にキスするな! 濃厚接触だぞ!! そして別の路地ではおばさんが雑貨屋に対して建物の上階からクソでかい声で注文し、バケツで商品を引き上げている。これはアマゾンより早い、すごいでしょなどと言っているが、明らかにアマゾン! アマゾン! と言っているのに字幕はネットショッピングに書き直されていて、NHKだなあと感じた。アパートを密集させたら治安が悪化してひとが寄り付かなくなった、それがスペイン地区だという説明を受けていろいろ変な気持ちになる。その地区の美容室では無料カットをしてくれて、しかもおまけに濃厚接触までプレゼント。ただピザの箱に売り物のシャツ入れてあるのはいいと思った、おいオマケの濃厚接触やめろ!! 確かにこれは感染するわ。で、クソでかパニーニを紹介するグルメコーナーを終えて再びスペイン地区、道路が汚くて好感が持てる。その辺でナポリコーヒー屋台を引きずっている若者? がいる、作り方を見せてやるよという展開だったのでジッと見ていたけど、粉細かったしエスプレッソかな、縦に長い金属のポットを使っている。そのコーヒーをまたもバケツで引き上げてる住人がいたんだが、倒れたらどうするつもりなんだろ。ここから階段を上ってボメロ地区へ向かい、要塞の屋上から夕暮れのナポリを見下ろす展開。しかしその前に寄り道コーナー、イスキア島へ向かう。温泉の島であり、水着の男女が海岸温泉に使っており、仕事する気がなくなりそうだよハハハッなどと言っている、良かったな夢が叶って。そのあとはイスキアポンテ地区の島にある城へ向かった。アラゴン城? とか言ってたような気がする。街歩きに戻ると、通りにカフェ、そのすぐ上に洗濯物が下がっててカフェの屋根に付いてるが汚くないのかよ。そして狭苦しい八百屋の三密空間で料理教室を行う住人たちがいる。作ったドーナツを何個も食わせるノリ、確かにイタリアっぽいが死っぽくもあるな。最後、バケツにピザの箱乗せてて、そんなに家から出たくねえのかよと思ってしまった。以上です。良かったけど「感染都市」というバックグラウンドがあったからなあ。