ぐ戒

ゲームでオープニングの宝物庫を守っている門番の前に村人を押し込んで重ねると通過できてしまう裏技を使って序盤から強い敵と戦えるという夢を見た。なんかそういう裏技昔あったよねえという記憶がうっすらとはある、もちろん何ていうゲームだったかも思い出せないんだけど。ただ序盤から強い敵と戦ったところで敗北するのは目に見えているがその敵を使ってレベルアップというニュアンスだったはずなので、もうひとつ何かの展開があったんだろうな。あとはファンがギギギって鳴ってる音がして目が覚めたんだけど瞬時に夢だと分かったので瞬時に寝たしこの夢はここしか記憶にない。でも、そのことはトラウマとして深くこころに刻まれているんだな。止めることで完全に対処できてるっていうのに。起き抜けにはモンタージュで少年の顔を作る夢を見た。あとキャラ十一人をメイキングしてる夢を見たんだけどこれも覚えてない。ゲームの夢のどこかに挿入されるべき内容だったんだろうか?
とりあえず朝、じゃなくて昼だが、昼一番、何が一番だよ、とにかく起きて飯を食ってからすぐ家を飛び出して自転車屋に向かい、パンクした自転車を引き渡してきた。なぜそんな早く行動したかというと、後で出かけるときに回収する予定だったから。つまり、出かけると同時にパンク修理をしに行くと、当然パンク修理までの時間を待たなければならないわけで、それだとタイムロスになる。出かける時間にはパンクが直っていることが望ましい。それで先に引き渡してきたというわけだ、それはそうなんだが、実は昨日からこれのことが不安で仕方がなかった、これは本当に意味が分からなくて、かねてから不安をやり過ごす方法を模索してきたおれだからそのようにはできるんだが、それにしても何度も何度も不安が立ち現れてきたので本当に理解不能だった、しかもその不安の内容が今考えても釈然としないが自転車の使い方が悪いと怒られるのではないかという不安だ。そんなわけはないし、仮にそうだったとしてどうなんだ、買った自転車をどう使おうがおれの勝手という態度を取ってもいいし、愛想笑いをしてもいい。なんで不安だったのか、これは日記を書いている今どころか、パンク修理が終わった直後に考えても分からなかったんだ。まあだから多分、脳の化学物質のバランスが乱れてるんだろう。こういうものに答えや正しさはない。
なんかタイのゾウ乗りツアーに参加してた外人がゾウに振り落とされて牙で刺されたというニュースを見て、ゾウが牙を持っている動物だってことを再認識しちゃったな。確かにそうだ、奴らは牙を持っていたんだった。でもなかなか人間に命中しなそうなんだけどその辺はどうなのかな、意外と精度高いのかもしれん。ここまでニュースを読んでいたら急に変な音が、ハッとして外を見たら雨が、おい!! パンク修理を依頼しに自転車屋に行ったときは晴れていたのに今は雨、どうなってるんだ……。金沢の天気と天気予報が両方壊れているので降水確率二十パーとかでも堂々と雨が降ってくるんだが、そんな常識はどうでもいい、苦痛なだけだ、どうしてこんなに天気がめちゃくちゃなのか、と恨みを募らせていたらさらに大雨になってきた。おいおい、天気はアホか。天気がアホなのでやれ首吊りパーカーが不謹慎だの、「社会的制裁を受けるべき」とかいう発言だの、アホなものをいっぱい見てしまった。この後者の発言は何が変か、それは社会という言葉の使い方だな。普通に考えたらこのひとも社会に存在するひとなのだから、社会的制裁をじぶんで加えればよい、それなのに社会的制裁を受けるべきだと発言するのは矛盾している、もし矛盾しないならこのひとは人間社会に住んでいないか、もしくは手を汚したくない卑怯者ということになる。オ~イみんな~みたいなのってズル過ぎるでしょ、しっかりじぶんの手を汚してほしい。
それでようやく出かけた。パンクが直った自転車を受け取ったのだが、チューブがかなり弱っていてみたいな話を聞かされる、どうもチューブの寿命は二年ぐらいらしい、でもそんなことはどうだっていい、なぜならおれは明らかに五年ぐらいパンクを避けながら自転車を漕ぎ続けていられたからだ。これは兎にも角にもチューブを交換してくれという商売的な目線なので無視する、親切心という可能性もあるがおれはその可能性を拒否する、なぜならパーツは新しい方がいいに決まってるからだ。それで、数々の不幸を乗り越えてやっと直った自転車で街へ向かうと、今度はガレージが臨時休業!!!! おいそんな不幸なことがあるか????? 余計な金払ってパンク直してようやく辿り着いたガレージが臨時休業??? 偶然タイヤがパンクして仕方なく行った自転車屋が偶然臨時休業でその翌日無駄足なのにもう一回自転車屋に行ってようやく辿り着いたガレージが臨時休業ってマジで何億分の一の不幸だよ???? マジで脳がフリーズしてしまった。しかもガレージに目当ての商品があるという状態でだよ。こんな感じだったから、本当は今日他にも寄るべき場所があったというのに何もする気がなくなり帰ってきてしまった。何億分の一の不幸は食らうのに十分の一の幸運もやってこない人生だったよな。これでまた同じガレージに行って目的にしてたものが売り切れてたら何百億分の一の不幸に格上げになってしまうのでマジで明日行きたくないんだけど行かないとそもそも買うことのできる可能性すらゼロになってしまう、最悪だ、板挟みだ。とにかく不幸で不運過ぎるのでマジで自転車で帰ってくる途中ずっと「なんでこんなに不運なんだ??????」としか考えられなかった。頭がグラグラした。突然正当な手続きでベーシックインカム入ってくることになったら何億分の一ぐらいの幸運だと思うし帳消しにできるので今すぐくれよな。だいたい、よく考えたらおれの自転車のタイヤって耐パンクタイヤだぞ、それでパンクするってなんだよ、それも悪い、以前のタイヤはノーマルタイヤで全然パンクしなかったんだ、どうなってるんだ、粗悪品か? とにかく帰宅してからずっと、今すぐ脳が爆発するぐらい幸福になりますように、あるいは諦めがつくように古書店が粉々に消し飛びますように、と祈っていた。粉々云々というやつは、古書店が粉々に消し飛んでくれると明日行かなくてよくなるし絶対に狙ってる古書がなくなるので精神には良いと考えられるからそう祈っていた。アマゾンで狙ってる高い本が急に一円になれば完全にとはいわないまでも多少の慰めにはなるのだがこういうタイミングでそのようなことになったことなど過去に一度もない、なぜなら不運だからね。そして本当にいい本はありませんでした。それでも、じぶんの作品はしっかりリリースしたんだよ。