ぐ戒

午前十時の起き抜けには、一生使える能力が欲しいかと言われたひとがそれって別名病気ってやつでしょと答える夢を見た。変に皮肉を効かせた答えだな。まあ確かにそれは病気なのかもしれん。そうかもしれんが……。正午過ぎの起き抜けには、太陽が床を温めてムラができていたので今日はカチコミだとなったので魔力の使い方を教えてやろうとしたらいや最初から全力でやるからいいと断られる夢を見た。これ勢いでメモして、ツイッターに記録しているときはギリで覚えていた、そういう感覚はあるんだが、今考えてみてもまったく意味が分からんな。欠片も思い出せない。夢はこれだけだが、これは午前十時にちょっと起きたときにまだ頭痛の気配があったからで、あーやばいなと思ったので夢をほとんどメモしなかったってワケ。正午過ぎに真実の起床時間が来たときには完全に消えていましたが。まあその起きたってのも家族がうるさくして目を覚ましとるわけですが……。
起きてみるとなんか明らかに異常な雨雲が来ている。でも、天気予報屋さんが一度出した予報を間違えるわけがないと信じていますからね、などと強がりつつ、イライラしながらインターネットニュースを読んでいたつもりが、結局のところ天気予報ばかり見ていた。天気予報が降らないと予報してくれる雨雲の動きを見ていたんだよ。ムカつくだろ? そんな天気に圧をかけるため先に出かける準備をしたけど、おれだって常に大気圧を喰らっているんだよな。だからおれが圧をかけるなんて大したことないだろ。粋がっていたら空から変な音して、これは雨雲が移動するあの低い音では、と気付き、急いで雨雲レーダーを確認してみると、レーダー上では雨雲がかかっているという状態。でも雨が降ってない、なんだなんだ、そろそろ出かける時間だぞ、と推移を見守っていたらここで雨が降ってきた。雨が降ってきた??? おれが出かける予定の時間までは雨が降ってなかったのに?? マジでなんでこの時間から雨が降り出すのか分からない、嫌がらせとしか思えない、だったら午前中とか今の時間までに降っておけよクソが、通り雨であれよ、一分で止め、などと呪詛を吐きまくっていたが、出かける用意はしてあるんだ。そこで意地でも出かけることにした。
イライラの極限状態でお外に飛び出し、雨の中雨合羽着て出て行ったらこういうときに限って逆に雨が上がってきて、雨も降ってないのに雨合羽着てる変なひとにされてしまった、雨雲は死ね。ガレージで、昨日は確かになかった古典文庫があったので、これまでしばらくの期間迷いつつも買わずにいた英語の本と一緒に購入しよう、と思ったら会計する事務所の鍵が開いてるのに真っ暗という異常な状態だったので、関係者以外立ち入り禁止のガラス戸をバンバン叩くことになってしまった。まあ無事に購入できましたが。ところでぼくはいつもパンをもらっている身分なので偉そうなことは言えないのですが、どういう経緯だったのか今日はいつもとは別の人間がパンを調達するとか言ったらしく、しかもまだ帰ってこないので、今日もいいことねえなと考えたりしていた。これで変なマクロビっぽい小さいパン買って来たら図々しく文句言おう、と考えていたが、そうではなかったので争いは回避された。
まあなんかインターネットでも現実でも保守と革新、右と左が胸ぐらを掴んでケンカしあっていて、おれはそれに適当にお湯をかけるのが大好きなんだけど、どうも観察してると事なかれ主義が一番な気がしてくるな。アメリカ人がセクハラかなんかで槍玉に挙げられたとき、「分かります、分かります、あなたの言っていることはとてもよく分かります」「しかし、そのことにはコメントできません」みたいな、どこをどう切り取っても大丈夫な発言をしてたのを見て、特にそう感じたね。ああ、こういうのが完成形なのか、と。結局ワカリマスワカリマスが最強なんだよな、それ以外は何も言わない方が政治的に正しい。その結果何も具体的なことを言わない政治家が誕生してしまう。まあ確かにそれ自体はズルい存在なのだが、今はケンカの時代だからなあ、ケンカオアナッシングという状態になっている、こういう場でケンカを避けようとするとナッシングになっちゃうんだろう。そういやこれも政治の話だが、軽減税率対応でレジが必要というNHKのニュースで、取材を受けたおでん屋さんがレジ買った店のことを「レジ屋さん」って言ってたのに、字幕では「レジの業者」と直されていたので、NHK許さねえという気持ちになった。なんでそんなかわいい表現を訂正するんだよ。