ぐ戒

なんかガキがかまってきたのでダラダラとチョーシこいていたら普通にバス乗り遅れの時間になってやっぱりガキが嫌いとなったしバス乗るためだけに回り道であるにもかかわらずわざわざ近所まで戻ってきたのに全然間に合わなかったのでただ動いて暑い暑いと言いつつ前開きでない軍服を脱いでその中に着ていた服の意味のない前のボタンも外したんだけどそこでヒュウと北風が吹いてきてやっぱり寒くなったのでボタンも軍服も戻す夢を見た。この近所というのは近所の神社の近くの十字路あたりだった、というところまではっきり覚えている。起き抜けには、タカアシガニの見えてる足は八本だけど実は透明な足が無数にあるという夢を見た。この夢ややキモいんだよな、化物つーか虫じゃん。ただ描写にするとキモいってだけで、夢を見ていた当時は全然キモくなかったんだけど。
教派起きてからメシを食い終えるまでの時間が多少短かったため、またチョーシをこいて繊維類の洗い物をしていた、正確に言うと部屋着のジーンズを洗っていたんだけど、こんな記述に特に正確性は求められていないだろうから略した。ただ手洗いから普通に干すとなると、ジーンズの場合は余計に時間がかかるのでその間部屋着がないという面倒さが、こないだまではあったのだがその辺はうまく工夫して少しぼろぼろなジーンズを短期間使う目的で引っ張り出し事なきを得るようになった。いや、ぼろぼろなジーンズは普通捨てますよね。そうなのだが……。プレッツェルのことを考えながら部屋に戻ってインターネットニュースを読んでいたら、アニメ制作会社の社員も地獄のような残業ををしているぞというニュースが回ってきた。曰く、「『今回もなんとかなったんだから、これからも大丈夫だろう』と上層部に勘違いされて、現場が一向に改善されない」んだそうだが、これはやっぱりどこの業界もまったく同じなんだなと思ったし、おれが真面目で仕事をバリバリやる社員みたいな存在を嫌っているのもこれが理由だ。つまり能力や工程などの限界が「突破」されてしまうとそれが「普通」の基準に格上げされてしまう。昼食も取らずにバリバリ働くバカの方が会社的には嬉しい、そりゃそうだ、いくらでも労働力が搾り取れる雑巾みたいな社員は打ち出の小槌だからだ。だからこのひとはすごいよね、みんなも昼休憩を返上しようとなる。ひとりの社員が昼休憩の限界を「突破」すると、会社は喜びそれをみんなに強いることで「普通」にしてしまう。これで労働する人間がどんどん不幸になっていくので、真面目で仕事をバリバリやる社員みたいな存在は害悪だと考えている。むしろみんなサボるべきだしダラダラやるべきなんだよ。
最近、インターネットでタダで配りますよと呼びかけてる本というかPDFがあって、それがおれの興味ド真ん中の内容なのでワクワクしながら待っていたのだが、予定が二月末から四月末に延期されて、また音沙汰ない状態だ、と思っていたらまた締め切りが五月に延びてしまった。これはもう出ないかもしれない。まあタダなので座して待つぐらいしかないのだが。とりあえず手に入らないただの本より手に入る安い古書だとじぶんに言い聞かせて出かけた。と言いたいところだが今日は筆記用具を用意していた、つまりそうだ、図書館に行くのだ。その予定があったためガレージはほんの少しの訪問にとどめていて偉いと言いたかったが、そもそも寄り道するんじゃねーよという感じですね。それで久しぶりに、おそらく今年に入って初めて、去年の秋の終わり頃にカバンがぶっ壊れてから初めて図書館に入り、本棚を探すと以前読んでいた本がそのままブッ刺さっていたし、なんならおれが挟んだ栞紐がそのままの場所に留まってすらいた。誰も読んでないな。まあ哲学書というのはそのようなものだし、誰にも邪魔されないのならその方がいいに決まってる。そこで少し抜き書きをしたが、さすがに少し理解が深まっていて面白かった。うーんまた読みたくなってきたぞ。
セフレこと世界ふれあい街歩きはメキシコのオアハカ。二度目の訪問で実に味気がない。カラフルな長屋とタコスを見るてから大通りへ出ると、パレードなどで使う四メートルぐらいの女の人形が往来を闊歩していた。どうもひとが入って操るらしいが、性別は揃ってないんだな、女の人形なのに中には男がいた。つーかよくでかい人形がうろつけるなと思ったけど、電線埋設化されてるな。メキシコにも電源を埋設してやろうみたいな気持ちあるんだ。で教会をカメラで流し打ちしてから、その周囲を散策。教会の前にバンドがいて演奏を見せてくれる、これはブラスバンド系だった、お前らの彼女の情報はいらないですよ、見せてくれるな。その次には屋根付きの雑多な市場へ向かう、トルティーヤ売りのババアがあっちいけやみたいな手付きしてるけど働き方が異様に雑でいいな。その地殻には食用バッタが売られていて結構キモいのだが、そこの店員の女も一応労働中なのに本を読んでいたりバッタをつまみ食いしたりしている。そんな世界だから、お姉さんはバッタを食べてるからそんなに綺麗なんですねー、って表現も褒め言葉になりうるのかもしれない。普通にこれ言ったら悪口じゃん。次はその市場の肉屋だらけの区域に出る、どこもガンガン肉を焼いているので煙だらけだ。そこではなんか夫婦がラブだとか言ってる、うるせーよ。外に出て、絵画を売っている広場を抜けると結婚パレードに出くわす、そこには別のものだけとさっきみたいなでかい人形がいる。つーか、これ庶民レベルの結婚式か? 偶然に出くわしたってのもちょっと変だし。歴史コーナーではスペイン人がやってきてメキシコをメチャクチャにしたという貴重な話が展開された。あとは死者の日が有名ですみたいな紹介がなされていたけど、本当にあまりに有名になってしまったので骨とかがあっても全然怖くないよな。ここで民族衣装が出てきたけど、頭に半月状のピザみたいなの縦に乗せる民族大変そうだな、特に現代みたいな生活空間で生きていくのは無理だろう。それに関連するかのようにお次は洋裁学校に向かう、学校なのだろうか、教育所とか、塾みたいな雰囲気だが。メキシコでは服は買わずに作るのが普通とか言ってるが、それは街のひとがシャツばかり着ているのを見るにつけても誇張というものだろう。この通りにはミシンの修理屋さんもある。そこで展開される人情はともかくメチャクチャ繁盛しているので、確かにじぶんで服を作るというのもある程度は正解なのだろう。シーンが変わり、花盛りの通りに木彫りの店がある。木彫りの説明かと思いきや、店の中というか奥ににでかい木があり、屋上? みたいな屋根のないオープンな台所でサルサデチカタナスという料理を作っている。この料理にはアリを入れるんだとと気軽に言ってるし、手足をもがれたアリがでけえしエグい。グルメコーナーではまたバッタを入れててすごい、アジアより虫食うんじゃなかろうか。街歩きに戻ると、広場で聴覚障害者とダンスという穏やかな展開。ひどく穏当な日本語シャツ(がんばって、と書いてある)を着ている聴覚障害者がいた。続いては墓地の描写、なるほど、オアハカのお墓か……。おそらく死者の日関連なんだろう、墓場の飲食屋台がある、これはおれの感覚がおかしいんだろうけどそういうメシってすごく穢れているように思えるんだよな。数ヶ月前に妻が死んだという男が墓地にいたが、死者の日で明るく云々という説明があったあとなのにめっちゃ悲しい顔をしていた、それはそうと勝手に感動エピソードを追加するなナレーション! 寄り道コーナーは郊外?? のでかい木を見にいく。地名の表記はない。木が象やゴリラなど色んなものに見えるだとか、石の滝は、鍾乳石システムで成長しているみたいな説明がある。石の滝の上、リゾート化した池になってるんだけど、そんな雑な運用でいいのか。寄り道から戻ると悪魔のパレードが繰り広げられていて、悪魔に扮した男が奇声を上げて走り回っているがこれの説明はあんまりなかった。むしろ、向こうの広場で行われていた伝統舞踊の練習に重きが置かれていた、こっちは女が多い。赤ちゃんを授かるよう祈りを込めて踊ってたら生まれたとか言ってるし、踊りはサイコーだね、良かったね、そんなわけあるかって感じだけどね。最後、ほとんど終わりのシーンで夜の街が出てきて、終わり。虫がたくさん出てきたので良かったけど、二回目の訪問なので少しマイナス。