ぐ戒

午前十時半の起き抜けには、 棒状の赤い光を振りまきながら移動して敵をなぎ倒していたらビルの最上階に自殺を試みる老人がいたので説得してみるとそのまま死んでしまったし何のイベントだったんだろと思いながら窓を飛び出し同じく赤い光を発する飛び蹴りで空中移動する夢を見た。この部屋の暗闇に赤い光がよく映えていた、ということも覚えている。正午過ぎの起き抜けには、バイトしてたらもなかアイスが普通の棚に陳列されていて室温で溶けちゃってたのでなんでアイスなのにこんな場所に並べたのって注意したらいやでも先輩も昨日確認したじゃないですかと言われてポワワワーンと思い出してみたらたしかに昨日もそこの棚の商品が崩れていると注意した記憶があるが昨日は休みのなか客としてちょっと立ち寄っただけだしそれにほかのアイスも普通の棚に並べてるやんけと言い返したら別に普通の棚においてあっても良くないですかとか言い始めたしじゃあ買ったチョコがデロデロに溶けていたらどう思うんだと質問したら四肢を引きちぎりたい気持ちになりますねと言って実際おれの四肢を引きちぎろうとしてきたので怖かったけどとりあえず三種類のアイスを今からでも冷凍の棚に移動させるぞと号令をかける夢を見た。でも溶けたチョコ冷凍庫に入れてもダメじゃない?
起きて思ったけど、また掃除をサボり始めているんだよね、サボるつもりは毛頭ないのだが、やる気がなくて放置してたらその後やる気が回復しなかったというか、まあ、それがサボりっていう状態だな。それでこれ以上忘れたくもやる気を失いたくもなかったので、机の上に掃除機のノズルを置くことでリマインダーとした。つーか朝じゃなくて昼ごはん食べてるときにテレビのニュース見てて思ったけど、アポ電容疑者みたいないかつい野郎でも語尾にw付けてラインするんだな。こいつら絶対インターネットオタク嫌いなはずなのに。今日のホットニュースは、というか最近ずっとそうだが、なんか薬物で問題を起こしたメンバーが居るのである音楽グループの楽曲の配信が全部取り下げられていたことだった、というかそれを受けて、やっぱり音楽はCDなどの物理メディアが一番だという論調が盛り上がっていた。たしかに一理ぐらいはあるんだけど、そもそも金を払っているのに制限なしのFLACやPDFをダウンロードさせない音楽・出版業界が間違っているのでそこを是正した方が話が早い。そこを解消すれば別に物理媒体が優れているとか電子媒体が劣っているという話にはならんでしょ。ちなみにおれは物欲が満たされるので電子媒体より物理媒体の方が好きです。この話を受けて思ったけど、おれの楽曲はクロカワが不祥事を起こしても配信され続けます、なぜなら、クリエイティブ・コモンズだから……。不祥事を起こす予定はありません。そもそも、作家が問題起こしたぐらいで作品が回収とか販売停止になるなど文化的に閉じているとしか思えないんだよね、だからおれはどんどん文化的に開いていくよ。
つーかなんですか、おれが起きてすぐ太陽が隠れてそこからずっと出てこないいつものパターンなんだけど、天気予報はおれの反応でも見て楽しんでいるのか、という過剰反応は置いておいて、一応晴れの予報なのに曇ってるし雨雲レーダーに影があるってのはムカつくんだよね。ただそんなものに負けたくない(過剰反応)のででかけた。そんなに買うものなどなかろうと思ったので近所のブックオフに向かったのだが、こういうときに限ってありがたくも数学の本とコーヒーの本が安値で売られていたので、速やかに購入した。店を出たところで改めて空を確認してみると湿った雲に埋め尽くされていて気温も水っぽい冷たさがある。そこでリサイクルショップには立ち寄らず、帰りに酒屋で栗ヨーチを買ったのだった。栗ヨーチって何? なんかどうぶつヨーチというものがあるのは知っているけど食ったことがないのでこれが甘いものであるということしか分からん。ところでいつも数学の本数学の本っつってぼかしてるけど、これらは微分積分の簡単な本である割合が多い。中学生後半ぐらいから数学は完全に嫌いで苦手だったんだけど、世界はたくさんあるっていう様相論理学の本を知識一切なしで強引に読んでから論理学に興味が出て、論理学と集合論が似ていたのでそっちに足が向き、集合をやると無限が出てきて、無限が出ると微分積分が出てくるという流れになり、嫌いではなくなった。とはいえ、苦手は苦手なので問題を解けと言われても解けない。解けないが、本を買う勢いだけはあるので、微分積分の問題を死ぬほど集めたぶっとい古書などがある。あと外人の数学者の本を読んでたらパーティーに出て数学者ですと自己紹介しただけで引かれるというエピソードが紹介されていて、かわいそうな存在なんだなと親しみを持ったという経験もあったな。天の邪鬼なので世間から疎まれている存在を見つけると逆に関心を持ってしまう。
夜はなんか、「庭や玄関先にきれいな花を植えれば、通る人の目が自然と花にむきます。その視線が結果的に、庭や玄関から侵入しようとする犯罪者を防ぐことになります。」という、埼玉県のおとぎ話みたいな話を目にした。どういうことなんだろう? いや泥棒がジロジロ見られるの嫌だとか、理屈は分かるんだよ。でもみんなが自然を花を見るというのは異常な性善説ではないのか。そんなことをより、他人の家を堂々とガン見してやりましょう、ぐらいのことをはっきり言えばよい。あるいはエッチな絵とかの方が見てもらえる確率高いのではないか。それに、玄関に堂々とエッチな絵を飾っている家は異常者が住んでそうで、泥棒も入ってこなそうだし。ちなみにおれは無職であり夜更かしもするので、先の文は「無職が夜更かしをしていれば、部屋の明かりも遅くまでついています。その明かりが結果的に、庭や玄関から侵入しようとする犯罪者を防ぐことになります。」と書き換えるといいと思う。こっちはおとぎ話でも何でもなくて、現に明かりがついていると泥棒はひるむという研究結果があったはずなんだ、どこで見かけたかは分からないけど。深夜は頭痛になっていた。頭痛薬をキメたけど効果が出ているか不明だったし、最終的に頭痛が完全消滅したわけではなかったので、集中すべきことを保留して、ダラダラ読める本をダラダラ読んでいた。